2025年3月28日に総務省から発表された「東京都区部の消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)」によると、前年同月比で2.4%の上昇(生鮮食品を除く)となりました。
これは43カ月連続の上昇となり、コメ類や食料品全体の価格が大きく値上がりしていることが影響しています。特にコメは前年同月比で89.6%上昇し、統計開始以来最大の伸び幅を記録しました。
都区部の中旬速報値は全国の先行指標とされており、今回の調査結果は全国の物価の変動が予測できます。
物価高が続くと、家計の資産も目減りするのでは、と考える人もいるでしょう。ですが、実は国内では富裕層が増えている現状にあるのです。
なぜ富裕層が増えているのでしょうか。今回はデータから見るその理由と、筆者が富裕層の方々と接する中で気づいた、彼らの特徴的な行動や習慣を生む「決断」についてご紹介します。
1. 日本に「富裕層」はどのくらいいるのか、「富裕層とは何か」を知る
まずは、野村総合研究所(NRI)が2023年3月に発表した資料をもとに、「富裕層とは何か」について定義をみていきましょう。
1.1 純金融資産の計算式
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
純金融資産=金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など合計金額)ー負債(ローンなどの合計金額)
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものがマーケットの分類になります。5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。