5. 【注意】NISAにも「リスク」はある
運用利益に税金がかからず、少額からの投資を後押しするNISA制度は、資産形成においてメリットが多く、この制度を活用することで、効率的に資産を増やしていくことが可能です。
ただし、投資には必ずリスクが伴うことを忘れてはなりません。
元本割れのリスクがあるだけでなく、先ほどのシミュレーションのように、運用成果は事前に確定するものではありません。
こうしたリスクは、NISA口座を利用しても変わることはありません。
運用を安心して続けるためには、リスクの性質を正確に理解し、自分がどの程度リスクを受け入れられるかを明確にしておくことが重要です。
6. 資産運用は「長期運用」がポイント
今回は、積立投資を月3万円、年利3%で運用した際にどれくらいの資産額になるのかを、10年間、20年間、30年間と運用期間に分けて確認していきました。
運用期間が長くなればなるほど、複利効果も得られ効率の良い資産運用が期待できます。
短期間で一気に投資を行うことよりも、できる限り長い期間をかけて投資を行う方が、一般的にはリスクを軽減できるといわれています。
積立投資を行う上でのポイントは「長期運用」です。
一喜一憂することなく、お金を育てていく感覚、長期目線で考えていくようにしましょう。
7. 新NISAのよくあるご質問(FAQ)
新NISAでよく寄せられる質問にお答えします。
7.1 Q1.非課税保有限度額が1800万円ですが、つみたて投資枠だけ、もしくは成長投資枠だけで使い切ることはできますか?
A1.つみたて投資枠だけで1800万円を使い切ることはできます。成長投資枠だけで使い切ることも可能ですが、成長投資枠の非課税保有限度額は1200万円となっています。
7.2 Q2.非課税保有限度額は買付額ベースで管理されますか?
A2.「買付け残高(簿価残高)」で管理されます。また、NISA口座内の商品を売却した場合には、その商品の簿価分の非課税枠が再利用できるようになります。
7.3 Q3.非課税保有限度額を管理するとのことですが、金融機関は変更できますか?
A3.金融機関は変更できます。非課税保有限度額については国税庁において一括管理を行います。なお、金融機関変更の方法やスケジュールはご利用の金融機関で事前に確認しましょう。
参考資料
荻野 樹