2. 厚生年金を月額25万円受給する人はどれくらい?
厚生年金を月額25万円以上受給する人の割合はどれくらいなのでしょうか。厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、男女別に見ていきましょう。
2.1 全体(合計:1605万4729人)
- 25万円以上~26万円未満:11万9942人(0.75%)
- 26万円以上~27万円未満:7万1648人(0.45%)
- 27万円以上~28万円未満:4万268人(0.25%)
- 28万円以上~29万円未満:2万1012人(0.13%)
- 29万円以上~30万円未満:9652人(0.06%)
- 30万円以上~:1万4292人(0.09%)
- 計:26万2522人(1.64%)
2.2 男性(合計:1060万1923人)
- 25万円以上~26万円未満:11万7592人(1.11%)
- 26万円以上~27万円未満:7万451人(0.66%)
- 27万円以上~28万円未満:3万9677人(0.37%)
- 28万円以上~29万円未満:2万723人(0.20%)
- 29万円以上~30万円未満:9494人(0.09%)
- 30万円以上~:1万3923人(0.13%)
- 計:25万7937人(2.43%)
2.3 女性(合計:545万2806人)
- 25万円以上~26万円未満:2350人(0.04%)
- 26万円以上~27万円未満:1197人(0.02%)
- 27万円以上~28万円未満:591人(0.01%)
- 28万円以上~29万円未満:289人(0.01%)
- 29万円以上~30万円未満:158人(0.003%)
- 30万円以上~:369人(0.007%)
- 計:4585人(0.08%)
※参考
〈全体〉平均年金月額:14万6429円
〈男性〉平均年金月額:16万6606円
〈女性〉平均年金月額:10万7200円
年金を月額25万円以上受給する人は全体の1.64%とごく少数です。男女で見比べてみると、男性は2.43%、女性は0.08%となっています。男性は25万円台の人が1%以上いますが、女性は全体的に0.1%を下回っており、29万円台や30万円以上を受給する人は0.01%以下となっています。
男女の受給差については昇進の早さの違いや育児、出産といったライフイベントによる厚生年金保険の加入期間の違いなどが挙げられるでしょう。受給額25万円以上でも、こうした差が見られています。
人数分布を見てみると、男性は16〜18万円台、女性は8〜10万円台が多くなっており、月額25万円以上の年金を受け取れる人はほとんどいません。老後の収入を月額25万円程度にするには、公的年金とは別に年金資産を用意する必要があるでしょう。
次章では、厚生年金を受け取る会社員が年金を増やすための工夫を解説します。