2. 年金を繰上げ・繰下げ受給している人はどのくらいいる?
年金を繰上げ、または繰下げ受給している人の割合を、厚生労働省が公表している「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認していきます。
繰上げ受給をしている人は、国民年金が24.5%、厚生年金が0.9%で、繰下げ受給をしている人は、国民年金が2.2%、厚生年金が1.6%となっています。
国民年金は、約4人に1人が繰り上げている一方、繰下げている人は約50人に1人という割合です。厚生年金は、原則通り65歳から受給している人がほとんどで、繰上げよりも繰下げの方が若干多いという状況です。
2.1 繰上げ・繰下げの選択の推移
国民年金・厚生年金をそれぞれ繰上げ・繰下げ受給を選択した方の、年度ごとの推移を見てみましょう。
国民年金を繰り上げている人の割合は、令和元年度には29.5%と約3割の人が占めていましたが、年々減少し令和5年度には24.5%となっています。
反対に、繰下げをしている人は増加傾向にあり、令和元年度には1.6%だったものが令和5年度には2.2%に増加しています。
国民年金では、繰下げよりも繰上げしている人の方が多いですが、繰下げを選択する人は増加傾向にあることがわかります。
厚生年金は、繰上げ・繰下げともに令和元年度よりも徐々に増加しています。繰上げは0.4%だったものが0.9%に、繰下げは0.8%だったものが1.6%となっている状況です。
厚生年金全体では、原則通り65歳から受給開始する人が最も多いですが、繰り上げたり繰下げたりする人も徐々に増加しており、受け取り方の多様性が見られつつあります。
しかし、繰下げを選択する人が増加しているとはいえ、わずか数%に過ぎません。なぜ、繰下げを選択する人が少ないのでしょうか、その理由を次章で解説していきます。