2025年3月21日に総務省が公表した「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)2月分」によると、消費者物価指数の総合指数は、前年の同月と比較して3.7%上昇しています。

金融経済教育推進機構の調査では、60歳代・70歳代の約3割が「年金だけでは日常生活費もカバーできない」状況にあることがわかりました。

「老後資金をどれだけ準備できるか」によって、老後生活の状況が変わってくるでしょう。

今回は、証券会社の元富裕層担当資産運用アドバイザーであった筆者が、「経済的自立と早期リタイア」という意味のFIREを目指し「毎月30万円の不労所得」を作る方法について解説します。

「FIRE」や「老後資金の準備」に興味がある方は、ぜひ参考にご覧ください。

1. 「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

1.1 60歳代・70歳代の約3割が「年金だけでは日常生活費もカバーできない」というリアル

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査 2024」では、二人以上世帯のうち60歳代の32.6%、70歳代の30.6%が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答しています。

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

「年金にゆとりがない」と感じる理由とは?

出所:金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

また年金ではゆとりがないと考える世帯が「不安を感じる理由」は「物価上昇で支出が増えると見込んでいるから」がトップに。60歳代で63.3%、70歳代で62.8%にのぼります。

次いで「医療費の個人負担が増えるとみているから」は60歳代で28.3%、70歳代で34.8%、「介護費の個人負担が増えるとみているから」は60歳代で18.1%、70歳代で26.4%。

止まらぬ物価上昇に家計が圧迫される中、健康や介護面での不安を抱えながら、切実な思いで過ごすシニア世帯の存在があります。