4月に入り、新年度の制度改定や給付内容の見直しに注目が集まる季節となりました。
筆者である私は普段、個人向け資産運用アドバイザーとして従事しておりますが、お客様からのお問い合わせで多いものとして「将来年金がどれだけもらえるのか不安です」というものがあります。
2025年度は、年金生活者支援給付金の給付基準額が増額しています。
本記事では「年金生活者支援給付金」の対象者や給付基準額、世代別の老齢年金の平均額を一覧でわかりやすくご紹介します。
1. 65歳以上の年齢階級別就業率は過去最高
現代では働くシニアも増えています。
総務省「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」より、65歳以上の年齢階級別就業率を確認しましょう。
1.1 65歳以上の年齢階級別就業率
- 65~69歳:52.0%
- 70~74歳:34.0%
- 75歳以上:11.4%
一昔前までは60歳で退職が一般的でしたが、現代は60歳代後半で約半分が就業しており、70歳代前半でも約3人に1人が就業しています。
働くシニアが増えている中でも、十分に年金を受け取れず、生活が苦しい年金生活者もいることでしょう。次章では、年金とその他の所得が一定基準以下の方を対象に給付される「年金生活者支援給付金」について解説していきます。