2025年度の年金受給額は、2024年度比1.9%の増額が決定しています。
年金受給額が増えること自体は喜ばしいことなのですが、実際のところ昨今の物価上昇の影響もあり、なかなか年金増額の恩恵を感じにくいのではないでしょうか。
2019年10月から、年金を含む所得が少ない人を対象に給付金を支給する「年金生活者支援給付金」というが制度がスタートしています。ご存じない方は少なくないかもしれません。
今回は、年金生活者支援給付金の対象となるための条件と給付される金額について確認していきたいと思います。
また、60歳代から80歳代における国民年金と厚生年金の受給額についてもリアルな現状をご紹介していきます。
1. 年に約6万円が年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」とは?
「年金生活者支援給付金」の対象者には、各種ごとに以下の条件が設定されています。
1.1 「老齢年金生活者支援給付金」の受給対象者は?
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。