2025年3月10日、財務省は国民所得に対して税金や社会保険料の負担がどのくらいの割合かを示す国民負担率を公表しました。
- 2023年度:46.1%(実績)
- 2024年度:45.8%(実績見込み)
- 2025年度:46.2%(見通し)
2023年度から2024年度にかけては0.3ポイント減。定額減税による効果だと考えられます。2024年度から2025年度にかけては0.4ポイント増に。2013年に40%を超えて以降、高い水準で推移しています。
税金や社会保険料の負担が増え、物価高で個人消費支出も増える中、現役世代の人たちは老後資金の準備も進めなければいけません。
本記事では、老後対策の参考に、現シニア世代の老齢年金(国民年金・厚生年金)受給額データを紹介していきます。
1. 次回、年金支給日は4月15日(火)【2025年 年金カレンダー】をチェック
公的年金の支給日は「偶数月の15日」です。15日が土日・祝祭日の場合、支給日は直前の平日に前倒しとなります。
【一覧表】2025年 年金支給日カレンダー
出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成
年金支給日:支給対象月
- 2025年4月15日(火) :2月・3月分
- 2025年6月13日(金) :4月・5月分
- 2025年8月15日(金) :6月・7月分
- 2025年10月15日(水) :8月・9月分
- 2025年12月15日(月) :10月・11月分
このように、前月までの2カ月分がまとめて支給されます。
年金は私たちの暮らしとは切り離せない大切なライフラインです。次で、国民年金と厚生年金の基本をおさらいしておきましょう。
2. 公的年金のしくみ:「国民年金+厚生年金」2階建て構造
日本の公的年金制度は、基礎部分となる「国民年金」と、上乗せ部分となる厚生年金から成り立つ「2階建て構造」です。
2.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
- 加入対象者:原則として日本国内に住む20歳以上から60歳未満の全ての人
- 年金保険料:全員一律(※1)
- 老後の受給額:40年間納付すると65歳以降に満額(※2)が受け取れる。未納期間分に応じて満額から差し引かれる。
※1 国民年金保険料の月額:2024年度 1万6980円、2025年度 1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の月額:2024年度 6万8000円、2025年度 6万9308円
2.2 2階部分:厚生年金(被用者年金)
- 加入対象者:会社員や公務員、一定要件を満たすパート・アルバイトの人が国民年金に上乗せして加入
- 年金保険料:報酬(賞与・給与)に応じて計算される(上限額あり※3)
- 老後の受給額:国民年金に上乗せして受給。厚生年金部分は年金加入期間や納付済保険料により個人差が出る。
現役時代は働き方や立場に応じて「国民年金のみに加入する人」「厚生年金に上乗せ加入する人」に分かれます。
老後に受け取る年金は、厚生年金に加入していた人であれば「国民年金+厚生年金」です。厚生年金加入期間がない人の場合、「国民年金のみ」となります(※4)。
次は、厚生労働省の一次資料をもとに、今のシニア世代が実際に受け取っている年金額の平均を見ていきます。
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算されます。
※4 受給資格期間(保険料納付済期間と保険料免除期間などの合算)が10年以上ある場合、65歳以降で受給できます。