3. 2025年度「在職老齢年金の支給停止調整額」は51万円に増加

2025年度の在職老齢年金制度の支給停止調整額は、51万円に引き上げられます。

在職老齢年金制度の支給停止調整額

在職老齢年金制度の支給停止調整額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

在職老齢年金制度とは、年金を受給しながら厚生年金保険に加入して働く場合、一定の収入を超えると「年金の一部または全額が支給停止」となる制度です。

給与と年金収入の合計額をもとに計算される「支給停止調整額」は、次の計算式で求められます。

  • 在職老齢年金の支給月額(調整後) = 基本月額 - (基本月額 + 総報酬月額相当額 - 支給停止調整額) ÷ 2

ここでいう「基本月額」とは、加給年金額を除いた厚生年金の月額を指します。

一方、「総報酬月額相当額」とは、直近1年間の標準賞与額を12分の1に換算したものです。

2024年度の「支給停止調整額」は50万円でした。

給与と年金収入の合計が50万円を超えると、年金が減額されるという仕組みです。

在職老齢年金制度フローチャート

在職老齢年金制度フローチャート

出所:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」