7. 【参考】おひとりさまの「老後の月の生活費」は平均いくら?
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」より、65歳以上で単身無職世帯の平均的な月の支出をみていきましょう。
収入:13万4116円(うち社会保障給付12万1629円)
- 消費支出:14万9286円
- うち食料:4万2085円
- うち住居:1万2693円
- うち光熱・水道:1万4490円
- うち家具・家具用品:6596円
- うち被服及び履物:3385円
- うち保健医療:8640円
- うち交通・通信:1万4935円
- うちその他:3万956円
- 非消費支出:1万2647円
支出合計16万1933円
月の収支:▲2万7817円
年金を見ると平均で約12万円。ただし年金は現役時代の加入状況により、大きな個人差があります。
特に厚生年金は月1万円未満~30万円以上と個人差が大きいため、ねんきんネットなどで自身の見込み額を確認しましょう。
支出は非消費支出が約1万2000円。基本的には年金から天引きされます。
消費支出をみると、食費は約4万円。光熱・水道や交通・通信、住居などの負担も1万円を超えます。
住居費用は持ち家が想定されていますから、賃貸であればさらに支出は増えるでしょう。
8. まとめにかえて
今回は、現在のシニア世帯の貯蓄額や年金受給額について確認していきました。年金額だけでは、充分に安心した老後を過ごせないと感じられた方も多いでしょう。
ご自身の年金見込み額を確認した上で、足りないと感じられた方は、早めに老後準備に取り掛かることが大切です。国が用意している、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を積極的に活用していくのも良いでしょう。
投資においてはリスクが伴いますので、自分に合った運用方法を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- ベンチャーサポートコンサルティング株式会社 <老後資金に関する調査>65歳までに貯蓄した金額は「500万円未満」が最多。約7割の人が貯蓄額に不安を感じている
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
菅原 美優