2024年より新NISAが始まり、これまで投資経験のない方も初めて取り組み始めたという方も多くなってきております。
実際、ファイナンシャルアドバイザーである筆者もよく資産運用の相談を日々受けておりますが、その目的が老後資金のためという声が多いです。そんな老後の収入の柱となる年金は、どのぐらい受給できるのでしょうか。
今回は、現在のシニア世帯の貯蓄額や年金受給額などを確認していきたいと思います。老後対策を考えるうえで、ぜひ参考にしてみてください。
1. 65歳以上・二人以上世帯の平均貯蓄額はいくら?
総務省が発表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」によると、65歳以上の世帯主がいる二人以上世帯の平均貯蓄額は2462万円でした。
1.1 世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高(二人以上世帯)平均・中央値
- 平均値:2462万円
- 貯蓄保有世帯の中央値:1604万円
ただし平均値は一部の大きな値(ここでいうと富裕層)に引き上げられる傾向があります。貯蓄保有世帯の中央値に目を向けると1604万円。平均値から858万円の乖離があります。
1.2 世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄現在高の金額別世帯分布 (二人以上世帯)
棒グラフから貯蓄額の世帯分布も見てみましょう。
- ~100万円未満:7.9%
- 100万円~200万円未満:4.1%
- 200万円~300万円未満:3.2%
- 300万円~400万円未満:3.7%
- 400万円~500万円未満:3.0%
- 500万円~600万円未満:4.1%
- 600万円~700万円未満:3.1%
- 700万円~800万円未満:3.1%
- 800万円~900万円未満:2.9%
- 900万円~1000万円未満:2.3%
- 1000万円~1200万円未満:5.5%
- 1200万円~1400万円未満:4.3%
- 1400万円~1600万円未満:4.3%
- 1600万円~1800万円未満:4.2%
- 1800万円~2000万円未満:3.2%
- 2000万円~2500万円未満:7.1%
- 2500万円~3000万円未満:6.6%
- 3000万円~4000万円未満:8.7%
- 4000万円以上:18.8%
貯蓄額2000万円を超える世帯が全体の41.2%を占める一方で、200万円未満の世帯は12.0%存在します。また1000万円に満たない世帯は37.4%となりました。
次では無職世帯に絞って貯蓄事情を深掘りします。