2018年7月27日に行われた、株式会社千趣会2018年12月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:株式会社千趣会 代表取締役社長 星野裕幸 氏
2018年度第2四半期連結決算損益(対前年同期比)
星野裕幸氏:星野でございます。本日は、大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。さっそくではございますけれども、第2四半期の決算について説明させていただきたいと思います。
まず、売上高でございますけれども、571億9,900万円で、対前年で59億8,700万円のマイナス。こちらは率にしまして、9.5パーセントのマイナスでございます。売上原価でございますけれども、54.8パーセントで、0.7パーセントの対前年の上昇でございます。
こちらは主に、通販事業の売上減少。それから原価率につきましては、バーゲン等の原価率の上昇によるものでございます。販管費につきましては、対前年で32億4,100万円を削減いたしまして、ご覧の数字でございます。
結果、営業利益でございますけれども、11億3,800万円の赤字となっています。
以下、経常利益はご覧のとおりでございますけれども、純利益につきましては、前年に通販事業に関する固定資産の減損がございましたので、このような数字となっています。
2018年度第2四半期連結貸借対照表(対前年度末比)
次に、貸借対照表でございますけれども、流動資産につきましては、前年比80億円超の減少となっています。内訳は、そちら(のスライドを)ご覧のとおりでございます。固定資産につきましては、8億1,900万円の減少でございます。
負債につきましては、新株予約権付社債が償還まで1年を切りましたので、長期から短期に移っているということでございます。
純資産の部は、この上期につきましては、Jフロントリテイリングからの株式の取得、それからレビックパートナーズによる出資がございましたので、このような変動がございます。
2018年度第2四半期キャッシュ・フロー計算書(対前年同期比)
次に、キャッシュ・フローでございますけれども、営業活動によるキャッシュ・フローが、今期の第2四半期は33億2,200万円のマイナスでございます。こちらは、ご覧の内訳のとおりでございます。
投資活動によるキャッシュ・フローですけれども、こちらは2,900万円のマイナス。有形固定資産の取得が5億円ございました。それから、投資有価証券の売却でございます。
財務活動によるキャッシュ・フローですけれども、こちらも先ほど申し上げました自己株の取得、それからレビックによる出資でございます。
現金残高は、134億円でございます。
連結セグメント別売上高(対前年同期比)
連結セグメント別売上高でございますけれども、通販事業が14.1パーセントのマイナスでございます。
ブライダルにつきましては、8.3パーセントの増収。
法人につきましては、8.5パーセントの増収でございます。
その他は、保育事業・保険事業・化粧品販売でございます。こちらは、88.8パーセントの増収でございます。
連結セグメント別営業利益(対前年同期比)
セグメント別の営業利益ですけれども、通販事業がほぼ前年並みの赤字でございました。ブライダル事業につきましては増益、法人事業につきましては減益となっています。
通販事業の概況(対前年同期比)
それぞれのセグメント別の概況をお知らせします。
まず、通販事業でございますけれども、73億6,600万円の減収でございました。購入者数は39万8,000人減少いたしまして、約184万人となっています。新規購入者につきましては、ほぼ前年並み……若干減少していますけれども、35万7,000人です。ですので、継続会員の方の購入者数が減ってしまったというところでございます。
1件当たり(受注)単価は、522円減少しています。注文回数は、0.17回減っているということでございます。カタログ部数ですけれども、前年から約3割くらい減らしまして、2,247万部でございます。
ネットの状況は、全注文に対するネットの注文の比率が85.1パーセント。その中でのスマートフォンのシェアが、約59パーセントでございます。
上期通販事業月次売上高の推移(対前年同月対比)
毎月次の売上の推移でございます。
全体としましては、平均で約86パーセントでございますが、(2018年)5月が非常に極端に悪かったということでございます。こちらは、前年(2017年)は連休後にやっていた販促の施策を連休前に前倒ししたところと、併せまして、連休が明けてからしばらく寒い日が続いたことで、我々は予想していた以上に、5月は売れなかったということでございます。
通販事業のジャンル別売上高(対前年同期比)
通販事業のジャンル別の売上でございますけれども、ご覧のとおりでございます。
とくに悪かったのが、我々のライフスタイル事業部が担当しています、インテリア関係です。家具とかファブリック、生活雑貨。これが2割以上落ちているということです。
こちらにつきましては、前年(2017年)の上期はカタログが3媒体ございました。『sumutoco(すむとこ)』『Lifestyle interior book(ライススタイルインテリアブック)』『BELLE MAISON DAYS(ベルメゾンデイズ)』。
それを、今年(2018年)は『BELLE MAISON LIFESTYLING(ベルメゾンライフスタイリング)』という1冊のカタログに統合いたしまして、大幅に型数・ページ数を減らしました。我々の思っていた計画以上に、影響があったかなと思います。カタログの部数というよりも、売り場の面積……カタログ掲載の品ぞろえを、ちょっと減らしすぎたかなというところがございます。
一方、衣料品・服飾雑貨というファッション系の商材につきましても、こちらは前年約6割くらいの売り場面積で臨んだんですけれども、90パーセントをちょっと割るくらいの売上という、ここはほぼ計画どおりに推移したところでございます。
なので、足元の課題としましては、ライフスタイル系の商材をもう1回立て直さなきゃいけないということで、ここにはいろんな施策を講じていかなきゃいけないかなと思っています。
もともとベルメゾン事業は、ライフスタイル系の商材のほうが収益性が高い構成となっていますので、収益性の高い部分が売上をちょっと落としたことで、思ったような利益改善につながっていないところがございます。
食品につきましては、子会社の売上が伸びているということでございます。
通販事業 売上原価率・販管費増減(対前年同期比)
原価率につきましては、対前年から1.2パーセントの上昇でございます。これは、通販事業の原価率でございます。これは先ほど言いましたように、バーゲンの処分売りの売上のシェアが上がっているということです。今期から、とくにファッション商材につきましては、もうシーズンをまたいで残さないという方針のもと、どんどん見切りでバーゲンをかけていくことを積極的にやっています。その影響が出ているということでございます。
販管費につきましては、カタログ費用。それから、前年(2017年)に早期退職でだいぶ人員が減少していますので、人件費の減少。それから、昨年減損をいたしましたので、減価償却費の減。それから、それ以外のもろもろの費用を削減して、11億3,100万円減少しています。合計で37億円、販管費を減らしたということでございます。通販事業は、以上でございます。
ブライダル事業の概況(対前年同期比)
次に、ブライダル事業でございますけれども、ゲストハウスが(2017年第2四半期と)同じ数でございます。既存店を中心に、売上を伸ばすことができました。組数も単価も上げている状況でございます。ブライダル事業につきましては、比較的順調に推移しているということでございます。
法人事業の概況(対前年同期比)
法人事業でございます。
こちらは増収で終えることができましたけれども、サンプリングという法人の中では一番収益性の高い商品の中でも、アウトバウンドの売上が増えたということで、ここが若干カタログ同送サービスとか、商品同梱のサンプリングに比べますと、若干原価率が高いということで売上を伸ばしたんですけれども、若干減益というかたちになりました。
2018年度通期連結業績予想(対前年度比)
次に、2018年度の予想でございます。
売上につきましては対前年約70億円のマイナス、5.6パーセント減の1,190億円を見込んでおります。以下、原価につきましては54.5パーセント、販管費につきましては約538億円、対前年約50億円の削減でございます。
営業利益につきましては3億円、経常利益は4億円、当期純利益は2億円を予想しております。
2018年度セグメント別売上高予想(対前年度比)
通期のセグメント別の売上の予想でございますけれども、ご覧のとおりでございます。
通販につきましては、下期も引き続き減収の基調でございますけれども、カタログの売り場面積を急激に減らしたのは去年(2017年)の下期からということなので、上期と上期、下期と下期の比較でいきますと、下期は上期ほどの落差がないというところもございまして、上期ほどの減少幅までいかないだろうと見込んでおります。
2018年度セグメント別営業利益予想(対前年度比)
セグメント別の営業利益の予想は、ご覧のとおりでございます。
通販事業につきましては、前年(2017年)の期末に相当な評価損を出しましたので、その後基本的には評価替えのルールも改めまして、2年を超えたものは自動的に評価替えの引き当てをするというかたちで、昨年のようにドカンと長期のものを処分するということが起きないようなかたちで、今後はやっていきたいと思っております。
ブライダルにつきましては、上期は増益でありましたけれども、下期に新店の費用が若干発生しますので、若干ですけれども減益という計画でございます。
2018年度通期連結業績予想(対当初比)
こちらの数字につきましては、当初計画との差異を示しております。参考までにご覧ください。
2018年度当初予想修正要因と下期対策
この当初予想との差異の要因を、非常に簡単ではございますけれども、もう一度まとめてございます。
通販につきましては、スマホ経由の受注はますます増加しましたけれども、カタログを減らしてなんとかデジタルマーケティングを含めたところでカバーをしていこうといったところですが、カタログの既存客のご注文が計画以上に減ってしまったために、それをカタログ以外の販促で補いきれなかったというところでございます。
全体のセッション数が減っているということなんですけれども、これも同じことを繰り返しますけれども、既存客の方の……要するに、カタログを配布したお客さまのセッションが減っていると(いうことです)。とくに、ライフスタイルの商材のページのセッション数が大幅に減っております。
営業利益につきましては、原価率が通常の売りが減ったということで、相対的にバーゲン処分売りのシェアが高まって、全体の原価率としては計画値よりも上がったということでございます。
下期の売上対策でございますけれども、基本的には少し減らしすぎているカタログのところを、ほかの手段、販促のチラシであるとか、そういったところを急きょ紙媒体の対応も若干しようということで、その分販促費を確保して、下期は臨もうと思っております。
その中で、とくに弊社の中でも非常にロングセラーで、毎年ご好評をいただいている商品が少なからずございますので、それの販促にしっかりと注力していこうと(いうことです)。
これはもちろんカタログにも掲載しておりますけれども、一番最後のところに書いてあるような、外部モール(出店)……ベルメゾンネット以外での販売も含めて、しっかり強化していきたいと思っております。
「ホットコット」につきましても、年々20~30パーセントぐらいの増加率でどんどん伸ばしております。この(2018年の)冬も、生地をしっかり確保していきたいと(いうことです)。それから「とろける」シリーズにつきましても、非常にシリーズ全体としてかなりのボリュームとなっております。
「ホットコット」につきましても「とろける」シリーズにつきましても、やはり昨年(2017年)品切れがだいぶ起きまして、お客さまの需要に応えきれていなかったということがございます。今年はそういうことのないように、しっかり素材を仕込んで対応できるようにしていきたいと思っております。
今、カタログのシェアをどんどん減らしていっている関係で、カタログの時代には売れる商品と売れない商品と、そんなに極端に差がつくことはなかったんですけれども、今はネットを中心に販促をかけておりますので、売れるものは一回売れ始めると本当にはじけて、どんどん加速的に売れていく。当社の場合にも、非常にお客さまのいいレビューがつくと、どんどんその商品に集中して売れていくと(いうことです)。
売れないものは逆に、どんどん売れなくなっていくという状況。世の中的にもそうなっていると思いますけれども、弊社の中でもそういうふうになっております。なので、結果的にここに掲げているようなヒット商品が、早期に品切れを起こしてしまうということが出ております。
我々にとっても機会損失でございますし、お客さまにとっても不満足につながることでございますので、こういった看板商品については、しっかりと調達の強化をしていきたいと思っております。
それから販促策は、(2018年)5月のように途切れると非常に売上がへこむということをしっかりと反省して、毎月販促策を切らさないように継続して、下期は実施していきたいと考えております。
それから外部モールにつきましては、すでに長い間Yahoo!には出店しておりましたけれども、昨年(2017年)からAmazon・楽天にも出店を開始しております。
この下期からようやく、組織的にも体制が整いまして、中期計画に掲げております専門店戦略をスタートいたします。今後は各専門店ごとに、こういった外部モールの出店を計画して実施していきたいと考えております。
2018年第2四半期 当社の環境・社会貢献(CSR)活動
最後に、CSRにつきましては、「えがおの森基金」というものを長年やらせていただいております。
お客さまから募金を頂戴して寄付するというかたちでございますけれども、ここに新たに「ハハトコ基金」というのを(2018年)7月に設立いたしました。
それから先般の西日本豪雨、熊本の地震の時ももちろん我々もやりましたけれども、今回の西日本豪雨につきまして、さまざまな自治体……岡山県の総社市、広島県と岡山県の助産師会に対して、必要な物資を寄付させていただいております。
2018年度配当予想と決算発表予定日程
配当につきましては、今回変更はございません。下期も、現時点では未定とさせていただいております。決算発表の日程でございますけれども、ご覧のとおりでございます。
私からは以上でございます。