5. 「経済力・健康・生きがい」の3つを充実させることが大切

金融経済教育推進機構の資料によると、セカンドライフの生活設計には「経済力・健康・生きがい」の3つが充実していることが大切です。

生活を切り詰めることなく安心して生活できる資産を保有し、心身の健康を維持しており、さらに就労や社会貢献などを通じて生きがいを感じていれば、幸福度の高いセカンドライフを送れるでしょう。

特に、日本では長寿化が進んでいるため、自分の寿命だけでなく資産寿命も意識しなければなりません。リタイアしたらすべての運用資産を現金化するのではなく、資産寿命を延ばすためにも、運用しながら取り崩すことも検討しましょう。

資産運用をするときには、運用益が非課税になるNISAを有効活用しましょう。通常、資産運用で得られた運用益には約20%の税金が課せられますが、NISAではかかりません。

たとえば、投資信託を運用しながら取り崩すときに売却益が発生したときや、株式の配当金を受け取るときに税金が源泉徴収されません。NISAは資産形成期だけでなく、資産活用期においても有効活用できるのです。

6. まとめにかえて

公的年金だけでは毎月赤字が発生することを念頭に置き、人生設計をしましょう。長く働いたり支出を最適化することが対策として考えられますが、保有している資産を運用しながら取り崩すことも効果的な対策の一つです。

充実した老後生活を送るためにも、「経済力・健康・生きがい」の3つを充実させることを考え、働き方や資産運用の方針などを考えてみてください。

参考資料

柴田 充輝