老後の生活を支える年金ですが、2025年度は1.9%の増額となりました。
4月15日の年金支給日を前に、老後の収入と支出の目安を知っておくことは重要です。本記事では、厚生労働省の資料をもとに2025年度の年金額例と、厚生年金・国民年金の平均受給額を紹介していきます。
記事後半では65歳以上無職夫婦世帯の家計収支にも触れますので、老後の暮らしについてイメージを膨らませてみてください。
1. 2025年度の公的年金は《3年度連続の引き上げ》に
2025年度の公的年金額は、3年連続の引き上げが決定しています。2025年度は、前年度より1.9%の増額となりました。
1.1 2025年度の年金額の例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
厚生年金は40年間「会社員として月額45万5000円を稼いだ夫」と「ずっと専業主婦もしくは自営業だった妻」の組み合わせをモデル世帯と想定。上記の年金額は、「夫の老齢厚生年金+夫婦2人分の老齢基礎年金」となります。
3年連続のプラス改定となった一方で、実は年金そのものは、実質目減となっているのです。