3. 非課税がデメリットになる場合も

新NISAが非課税であることは基本的にメリットですが、場合によってはデメリットになることもあります。

通常の課税口座で投資した場合、同一年に投資で発生した利益と損失は相殺が可能です。

たとえば、一つの取引で50万円の利益が出て、一つの取引で20万円の損失が出た場合、最終的な年間の利益は30万円(50万円ー20万円)となります。納めるべき税金は、30万円に対して約20%の約6万円です。

一方で、新NISAで発生した利益や損失は相殺の対象となりません。

そのため、通常の課税口座での取引で利益が発生し、NISAでの取引で損失が発生した場合、利益と損失を相殺できず、最終的に損をすることになります。

先ほどの例に照らし合わせて考えてみましょう。同一年内に通常の課税口座で50万円の利益が出て、NISA口座で20万円の損失が出た場合、NISA口座での損失は相殺されません。

そのため、課税口座の利益50万円全額に対して約20%の税金がかかることになり、約10万円の納税が必要です。

どちらも課税口座での取引の場合、納める税金は約6万円のため、NISA口座で損失が出たことにより約4万円多く納税することとなります。

NISA口座と課税口座どちらでも投資する人は少ないかもしれませんが、このようなデメリットもあることを覚えておきましょう。