4. 公的年金「国民年金・厚生年金」は2階建て構造

日本の公的年金制度は「国民皆年金」と呼ばれ、20歳以上60歳未満のすべての人が加入することが義務づけられています。

この仕組みの目的は、すべての国民が一定の年金を受け取ることができるようにすることです。

日本の年金制度のしくみ

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

4.1 国民年金(1階部分)は誰が加入対象?

国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入しなければならない年金制度です。

保険料は一律で、2024年度の月額は1万6980円となっています。

年金の受給額は、保険料を納付した期間に基づいて決定され、2024年度の最大受給額は月額6万8000円です。

国民年金には3つの被保険者の分類があり、その中でも第1号被保険者は自分で保険料を納める義務があります。

  • 第1号被保険者:20歳以上の学生や自営業者など
  • 第2号被保険者:厚生年金に加入する会社員や公務員など
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者

第2号被保険者と第3号被保険者は、それぞれの所属する制度が保険料を負担するため、個別に保険料を支払う必要はありません。

4.2 厚生年金(2階部分)は誰が加入対象?

厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に加えて加入する制度で、給与やボーナスを基に保険料が算定されます。

保険料には上限が設けられており、これにより年金額は加入期間や納めた保険料の総額によって決まるため、厚生年金への加入の有無や納付額、加入期間の違いが年金受給額に大きな影響を及ぼします。