老後に年金をどのくらい受給できるのか。気になっている人は少なくないでしょう。
ファイナンシャルアドバイザーである筆者は、老後に向けた資産形成に関するご相談をよく受けるのですが、
「自分たちが年金を受け取る頃には、今よりもっと少ないですよね」
「年金制度はなくなると思っています」
など、皆様口々に年金への不安を吐露されます。
年金額は働き方により異なります。また、国民年金は保険料納付状況、厚生年金は加入期間と年収により、年金額に個人差が生じます。
厚生労働省の資料によると、厚生年金(国民年金を含む)を月額30万円以上受け取る人もいるようです。
そこで今回は、年金月額30万円以上の「高額受給者」にスポットを当て、受給者の割合や現役時代の平均年収などを確認していきたいと思います。
1. 日本の公的年金は「厚生年金と国民年金」の2種類!仕組みをおさらい
日本の公的年金制度は「2層構造」と呼ばれています。
これは、基本となる「国民年金(基礎年金)」と、その上に追加される「厚生年金」の2つの年金制度が組み合わさっているためです。
さらに、働き方や立場に応じて、「国民年金のみ加入する人」と「国民年金と厚生年金の両方に加入する人」に分かれます。
次に、これらの制度である「国民年金」と「厚生年金」それぞれの基本的な概要について詳しく見ていきましょう。