1.1 国民年金（1階部分）の概要をおさらい
国民年金は、1階部分に位置する年金制度で、日本に住む20歳から60歳未満の全ての人が対象となります。
職業や収入にかかわらず、60歳までの40年間（480ヶ月）、国民年金保険料を支払うことが義務づけられています。
ただし、第2号被保険者は厚生年金保険料を納める必要があり、第3号被保険者は保険料の支払いを免除されています。
そのため、国民年金保険料を支払うのは、自営業などの第1号被保険者に限られます。
もし40年間にわたり保険料を支払い続けた場合、老後には満額の国民年金を受け取ることができます。
1.2 厚生年金（2階部分）の概要をおさらい
第2号被保険者は、2階部分にあたる厚生年金にも加入しています。
そのため、老後に受け取る年金は「国民年金（老齢基礎年金）」と「厚生年金」の2種類となります。
厚生年金の保険料は、給与や賞与などの報酬額に基づいて決まるため、個々の金額には差があります。
国民年金と厚生年金は、それぞれ保険料や年金額を決定する仕組みが異なるため、国民年金だけを受け取る場合と厚生年金が上乗せされる場合では、最終的な年金の額に違いが生じます。
もし国民年金のみ加入している場合、年金収入が「月額30万円以上」となることは不可能です。
一方、厚生年金に加入している場合でも、受け取る年金額は現役時代の収入によって個別に異なります。
次章では、現在のシニア世代が受け取る厚生年金の月額について詳しく見ていきましょう。
