3. 知っておくべき複利の威力とは

「単利」と「複利」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。資産運用をするうえで意識したいのが「複利」です。

複利とは利子にもまた利子がつくことで、単利よりも効率よく資産を増やせる効果があります。なお、さきほどのシミュレーション結果は複利による運用結果です。

たとえば、元金100万円を年利5%で運用すると、単利であれば毎年5万円の運用益を得られます。しかし、複利であれば以下のように、単利よりも得られる運用益が徐々に大きくなっていきます。

  • 1年目:100万円× 5%=5万円の利益
  • 2年目:105万円×5%=5.25万円の利益
  • 3年目:110.25万円×5%=5.51万円の利益

複利を最大限活用するためには、できるだけ早く運用を始めること、長期的な視点で投資を続けることが大切です。運用資金は安易に引き出すのではなく、必要になるまで運用を続ける意思を持つとよいでしょう。

なお、複利で資産運用するためには、得られた運用益を元金に組み入れて運用しなければなりません。

具体的には、分配金がないファンドや分配金再投資型のファンドが考えられるでしょう。また、個別株式で得られた配当金を自分で再投資に回すことでも、複利効果を得られます。

4. まとめにかえて

投資をする際にはNISAを有効活用し、実際に運用を開始したら長期投資を意識するのがおすすめです。複利効果により効率よく資産を増やせるため、できるだけ早く投資を始めること、必要が無い限り運用資産を引き出さないことを意識しましょう。

特に、NISAを活用すれば運用益が非課税になります。どれほど運用益を得たとしても、非課税で運用益を受け取れます。

リスクの取り過ぎは禁物ですが、自分のリスク許容度に応じて投資を行い、資産形成を進めていきましょう。

参考資料

柴田 充輝