昨今の日本では、将来や老後資金への不安を持たれる方が増加傾向にあります。ファイナンシャルアドバイザーである筆者も普段からお金に関する相談を受けていますが、最も多い相談内容はやはり「老後資金準備」についてです。

相談者のほとんどの方が、老後どのくらい準備した方がいいのかイメージがなく、漠然と老後資金に不安を持っていらっしゃいます。

老後生活に入ると年金に頼ることになりますが、3月は年金支給がないため、2月にもらった年金や貯蓄の取り崩しで過ごすシニアも多いでしょう。

今回は公的データを参考に、60歳代世帯で「貯蓄3000万円以上」「貯蓄ゼロ」の割合を比較したあと、年金の平均受給額をみていきます。

1. 60歳代世帯「貯蓄3000万円以上」「貯蓄ゼロ」どっちが多いの?

J-FREC 金融経済教育推進機構が公表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人世帯調査](2024年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)を確認します※貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

今の60歳代世帯は、「貯蓄3000万円以上」「貯蓄ゼロ」どちらの割合が多いのでしょうか。