2月14日は今年最初の年金支給日でした。次回は4月15日です。現行の金額での支給は、4月15日が最後となります。6月からは、2025年度の基準額に基づき支給されます。
2025年度の基礎年金支給額は、6万9308円です。今年度の金額から1.9%の増額となっていますが、価値は実質的な目減りとなっている状況です。
また、年金額の改定にあわせて、低所得者世帯に支給される「年金生活者支援給付金」も基準額が改定されています。次年度の基準額は、どのようになっているのでしょうか。
この記事では、年金生活者支援給付金の2025年度の基準額や制度概要、申請方法などを解説します。
1. 年金生活者支援給付金の概要
年金生活者支援給付金は、低所得の年金世帯へ支給される給付金です。老齢年金、障害年金、遺族年金それぞれで用意されており、支給対象者には年金に上乗せされる形で給付されます。
1.1 給付条件
給付金の給付条件は以下のとおりです。
【写真全5枚中1枚目】年金生活者支援給付金の対象者とは?2枚目では、支給額の算出方法をチェック。2025年度の給付基準額は2.7%アップ!月いくら?

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」、日本年金機構「障害年金生活者支援給付金の概要」、日本年金機構「遺族年金生活者支援給付金の概要」をもとに筆者作成
老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
- 世帯全員が市町村民税非課税である。
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後生まれの人は78万9300円以下、昭和31年4月1日以前生まれの人は78万7700円以下(※2)である。
障害年金生活者支援給付金
- 障害基礎年金の受給者である。
- 前年の所得(※1)が「472万1000円+扶養親族の人数×38万円(※3)」以下である。
遺族年金生活者支援給付金
- 遺族基礎年金の受給者である。
- 前年の所得(※1)が「472万1000円+扶養親族の人数×38万円(※3)」である。
それぞれの年金を受け取っており、所得が一定額以下であれば要件を満たせます。老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金は、住民税非課税世帯であることも支給要件のひとつです。