令和7年2月5日、厚生労働省より「毎月勤労統計調査 令和6年分結果速報」が発表されました。

実質賃金はマイナスとなっており、今年に入っても物価上昇が続いている中では家計に大きく影響しているでしょう。

年金生活の方の場合は主な収入が年金となりますが。令和7年度の年金額は1.9%増額も実質的には目減りとなっており、物価高の影響が家計や貯蓄に響いている方もいます。

本記事では、この物価上昇の中、65歳以上の方がどのような日々の生活を送っているのかを確認していきます。

1カ月の生活費やその内訳、貯蓄、年金月額も平均をみていきましょう。

1. 老後「リタイア世帯」貯蓄額はいくらか?

まずは65歳以上で、リタイアをして無職な二人以上世帯の貯蓄額を確認しましょう。

【写真1枚目/全4枚】65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額。2枚目~65歳以上全体の貯蓄額や年金月額など

65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」

総務省統計局が公表する「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯の平均貯蓄額の平均は2504万円でした。

なお、その内訳は以下の通り。

1.1 65歳以上・無職世帯に平均貯蓄額・保有資産の内訳

平均貯蓄額:2504万円

  • 有価証券:480万円
  • 生命保険など:413万円
  • 定期性預貯金:846万円
  • 通貨性預貯金:754万円
  • 金融機関外:11万円

預貯金(定期性・通貨性)が1600万円、有価証券が480万円、生命保険などが413万円でした。

過去の推移も確認しましょう。

1.2 2018年から2023年までの平均貯蓄額の推移

  • 2018年:2233万円
  • 2019年:2218万円
  • 2020年:2292万円
  • 2021年:2342万円
  • 2022年:2359万円
  • 2023年:2504万円

2018年から2019年は減りましたが、2019年~2023年は増加しており、2023年には2500万円を超えました。