国民健康保険料の年間上限額は4年連続引き上げが決定しており、2025年度より3万円アップします。
引き上げの影響があるのは高所得者層ですが、自分は対象になるのか、なるとしたらどの程度の影響があるのか気になる人も多いでしょう。
本記事では、国民健康保険料の上限額引き上げの影響について解説します。
上限額引き上げの背景や2025年度の上限額、上限額が適用される年収なども紹介しますので、国民健康保険に加入している人(または加入予定者)は確認しておきましょう。
1. 国民健康保険料上限額引き上げの内容
2025年度に実施される国民健康保険料上限額引き上げについて、その背景と2025年度の上限額について解説します。
1.1 上限額引き上げの背景
上限額引き上げの主な原因は、国民健康保険の財政状況が悪化していることです。
支出が膨らみ保険料率をアップして収入を増やしてきましたが、現役世代の負担にも限界があります。
そこで保険料収入を増やす方法の1つとなるのが、保険料の上限引き上げです。
国民健康保険の財政状況悪化の背景にあるのが少子高齢化です。高齢者が増えるとともに医療費も増大しています。
会社を退職した人は国民健康保険に加入するため、他の保険制度と比較して国民健康保険は高齢者の加入割合が高く、高齢化の影響を受けやすくなっているのです。
一方、社会保険制度を支える現役世代は少子化によって減少傾向にあります。
現役世代の負担が高くなりすぎるのを抑えるために、所得の高い人にも一定の負担を課すのが上限額引き上げです。