2025年2月11日に公表された消費者物価指数(総合指数)は、前年同月比で4.0%の上昇となりました。
2020年を100として111.2まで上昇しており、家計に与える影響が大きくなっています。
そのような状況の中、低所得者への「3万円給付」および「子ども1人あたり2万円の追加給付」が行われています。
本給付金は、これまでに行われた「7万円給付」や「10万円給付」と同様に、住民税非課税世帯等が支給対象です。
今回は、給付金の支給要件や住民税非課税世帯に該当する年収の目安、年代別の住民税課税世帯の割合などをご紹介します。
支給スケジュールや申請方法等は自治体ごとに異なるので、お住まいの地域の自治体が公表する情報を確認しましょう。
1. 【2025年】住民税非課税世帯への「3万円給付」とは
昨年11月、低所得者世帯への「3万円給付」および「子ども1人あたり2万円」の支給を含む補正予算案が可決されました。
本給付金の支給対象となるのは「住民税非課税世帯」であり、一世帯あたり3万円を目安に支給される見込みです。
2. 自治体によって支給スケジュールが異なる?東京都杉並区の支給スケジュールの例
給付金の支給スケジュールや申請方法等は、自治体によって異なります。
公金受取口座を登録している場合は申請不要で受け取れる自治体が多いため、早ければ1月中から支給が開始されています。
一例として、東京都杉並区の支給スケジュールを見てみましょう。
公金受取口座を登録している場合は、1月27日から順次「支給のお知らせ」が郵送されています。
この場合の申請手続きは不要で、給付金の支給は2月中旬頃の予定です。
ただし、公金受取口座を登録していない世帯などについては「確認書」または「申請書」が郵送され、2025年4月30日までに返送する必要があります。
3. 支給対象の「住民税非課税世帯」とは?
住民税には、所得に応じて負担額が変わる「所得割」と、一定以上の所得がある方全員が均等に負担する「均等割」の2つがあります。
住民税非課税世帯に該当するのは、世帯全員が「所得割・均等割の両方が非課税」もしくは「所得割のみが非課税」となる場合です。
3.1 所得割・均等割の両方が非課税
所得割・均等割の両方が非課税となるのは、以下のような方です。
- 生活保護法による生活扶助を受けている方
- 障害者・未成年者・寡婦又はひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4千円未満)の方
- 前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
〈東京23区内の場合〉
同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
同一生計配偶者又は扶養親族がいない場合
45万円以下
※扶養親族は、年齢16歳未満の者及び地方税法第314条の2第1項第11号に規定する控除対象扶養親族に限ります。
※23区外にお住まいの方は、均等割額が非課税となる合計所得金額が異なる場合がありますので、お住まいの市町村にお問合せください。
3.2 所得割のみが非課税の世帯
所得割のみが非課税となるのは、前年中の総所得金額等が下記の金額以下の方です。
同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
同一生計配偶者又は扶養親族がいない場合
45万円以下
※扶養親族は、年齢16歳未満の者及び地方税法第314条の2第1項第11号に規定する控除対象扶養親族に限ります。
4. 「住民税非課税世帯」に該当する年収の目安
住民税非課税世帯になる年収の目安は、住んでいる自治体によって変わる可能性があります。
例えば、東京都港区では以下の年収が目安となります。
- アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
- 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
- 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
- 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下(令和2年度まで35万円以下)
65歳以上で年金受給のみの方は155万円以下となるので、給与所得者などに比べて基準額が高くなります。
5. 住民税非課税世帯が受けられるその他の優遇措置
住民税非課税世帯に該当する場合、現在行われている給付金の支給以外にも、さまざまな優遇措置を受けられます。
【一覧表】住民税非課税世帯への優遇措置3/4
出所:各種資料をもとにLIMO編集部にて作成
これらの優遇措置は一例であり、他にも自治体独自の助成制度が用意されている場合もあります。
住民税非課税世帯に該当する場合は、何か利用できる制度がないか、お近くの役場の窓口で相談してみましょう。
続いて、住民税非課税世帯がどのくらいあるのか確認していきます。
6. 【一覧表】住民税課税世帯はどのくらいある?
厚生労働省の「国民生活基礎調査」から、各年齢層の住民税課税世帯の割合を見てみます。
- 30歳代:88.0%
- 40歳代:90.0%
- 50歳代:86.4%
- 60歳代:78.3%
- 70歳代:64.1%
- 80歳代:47.5%
60~80歳代にかけて課税世帯の割合が減少していますが、65歳以上になると非課税世帯に該当する年収の基準が155万円以下に上がることや、現役時代よりも収入が減少することなどが主な要因と考えられます。
7. まとめにかえて
今回は、住民税非課税世帯に対する給付金の情報や、非課税世帯に該当する条件などについてご紹介しました。
給付金の支給対象となる場合は、自治体によっては1月から支給が開始されています。
支給時期や申請方法等は自治体によって異なるので、お住まいの地域の自治体が公表する情報を確認しましょう。
参考資料
- 内閣府「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策~全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす~」
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 東京都主税局「個人住民税(税金の種類)」
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
- 杉並区「住民税非課税世帯を対象とした給付金(3万円)について」
加藤 聖人