もうすぐ桜の開花となり、お花見の季節到来ですね。桜以外にもさまざまな花が咲くこの時期は、お出かけや旅行の機会が増えます。
4月15日は2カ月ぶりの年金支給日ですから、楽しみにされている方もいるでしょう。
その次の年金支給日である6月13日からは2025年度の年金額が受け取ることができます(4月分と5月分が6月に支給されるためです)。
物価高もあり増額となった、2025年度の年金額。しかし実質的には目減りとなり、有難いものの生活の苦しさはあまり変わらないご家庭も多いと思います。
2025年度の年金額や平均受給額についてみていきましょう。
1. 公的年金は2階建て
「日本の年金制度は2階建て」としばしば表現されます。これは、1階部分にあたる「国民年金(基礎年金)」と2階部分に当たる「厚生年金」から成り立つためです。
それぞれの年金の基本をおさらいしておきましょう。
1.1 1階部分:国民年金
加入対象者はどんな人?
- 原則として日本に住む20歳から60歳未満の全員(職業や国籍は問わない)
年金保険料はいくら?
- 全員一律、ただし年度ごとに改定あり(※1)
老後の受給額はどう決まる?
- 保険料を全期間(480カ月)納付すれば満額の老齢厚生年金を受給できる(※2)
※1 国民年金保険料:2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2025年度月額は6万9308円
1.2 2階部分:厚生年金
加入対象者はどんな人?
- 会社員や公務員、またパートで特定適用事業所(※3)に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
年金保険料はいくら?
- 収入に応じて(上限あり)変わる(※4)
老後の受給額はどう決まる?
- 加入期間や納めた保険料により個人差が大きく出やすい
このように、国民年金と厚生年金では、加入対象や年金保険料の決まり方、老後の年金額の計算方法などが異なります。そのため現役時代の年金加入状況により、実際の受給額には個人差が出ます。
次では厚生労働省が公表した、2025年度の年金額改定について見ていきます。
※3 特定事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算されます。