3. 【老齢年金】国民年金は平均月額5万円台。では厚生年金の平均はいくら？
2024年12月、厚生労働省年金局は「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を公表しました。今回はこの資料から、国民年金・厚生年金の平均年金月額や個人差を見ていきましょう。
3.1 国民年金は平均月額5万円台。では個人差は？
【国民年金の平均年金月額】全体・男女別
- 〈全体〉平均年金月額：5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額：5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額：5万5777円
【厚生年金の個人差】受給額ゾーン別受給権者数
- 1万円未満：5万8811人
- 1万円以上～2万円未満：24万5852人
- 2万円以上～3万円未満：78万8047人
- 3万円以上～4万円未満：236万5373人
- 4万円以上～5万円未満：431万5062人
- 5万円以上～6万円未満：743万2768人
- 6万円以上～7万円未満：1597万6775人
- 7万円以上～：227万3098人
国民年金の平均月額は約5万円ですが、中には1万円未満の方や、7万円以上受け取っている方もいます。
ボリュームゾーンは6〜7万円となっていますが、保険料が一律であるため「7万円以上」の金額を大きく超えることはあまりありません。
なお、年金額は毎年調整されており、2024年度の国民年金の満額は月額6万8000円となっています。
続いて、厚生年金の平均月額について見てみましょう。
4. 【老齢年金】では厚生年金をもらっている人の平均は？
厚生年金を受け取れる場合の平均年金月額についても見てみましょう（※）。
※ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険（第1号）」（以下記事内では「厚生年金」と表記）の年金月額を紹介します。
※下記の厚生年金の月額には国民年金（老齢基礎年金）部分が含まれている点にご留意ください。
4.1 厚生年金は平均月額14万円台。では個人差は？
【厚生年金の平均年金月額】全体・男女別
※国民年金部分を含む
- 〈全体〉平均年金月額：14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額：16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額：10万7200円
4.2 【厚生年金の個人差】受給額ゾーン別受給権者数
- 1万円未満：4万4420人
- 1万円以上～2万円未満：1万4367人
- 2万円以上～3万円未満：5万231人
- 3万円以上～4万円未満：9万2746人
- 4万円以上～5万円未満：9万8464人
- 5万円以上～6万円未満：13万6190人
- 6万円以上～7万円未満：37万5940人
- 7万円以上～8万円未満：63万7624人
- 8万円以上～9万円未満：87万3828人
- 9万円以上～10万円未満：107万9767人
- 10万円以上～11万円未満：112万6181人
- 11万円以上～12万円未満：105万4333人
- 12万円以上～13万円未満：95万7855人
- 13万円以上～14万円未満：92万3629人
- 14万円以上～15万円未満：94万5907人
- 15万円以上～16万円未満：98万6257人
- 16万円以上～17万円未満：102万6399人
- 17万円以上～18万円未満：105万3851人
- 18万円以上～19万円未満：102万2699人
- 19万円以上～20万円未満：93万6884人
- 20万円以上～21万円未満：80万1770人
- 21万円以上～22万円未満：62万6732人
- 22万円以上～23万円未満：43万6137人
- 23万円以上～24万円未満：28万6572人
- 24万円以上～25万円未満：18万9132人
- 25万円以上～26万円未満：11万9942人
- 26万円以上～27万円未満：7万1648人
- 27万円以上～28万円未満：4万268人
- 28万円以上～29万円未満：2万1012人
- 29万円以上～30万円未満：9652人
- 30万円以上～：1万4292人
「厚生年金の平均受給月額は、男女全体で14万円台です。最も多い受給額の範囲は「10万円以上11万円未満」となっています。
しかし、受給額の分布を見ると「1万円未満」といった少額受給から、「30万円以上」という高額受給まで、個人差が大きいことが分かります。また、平均受給月額には男女間で約6万円の差があり、男性の方が高い傾向にあります。
一般的に、厚生年金は国民年金に上乗せして支給されるため、国民年金のみを受け取るよりも受給額は高くなります。受給額は、厚生年金の加入期間や現役時代の収入によって変動し、加入期間が長く、収入が高いほど増える傾向があります。
ただし、年金保険料と厚生年金額にはそれぞれ上限が設けられているため、高収入であっても一定額以上の年金を受け取ることはできません。
ご自身の年金見込み額については、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しましょう。これらの情報は、老後の資金計画を立てる上で重要な参考資料となります。
