3. 【一覧表付き】そもそも令和シニアは「国民年金・厚生年金」をいくら受給できているのか
ここからは厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、令和のシニア世代がどの程度の公的年金を受け取れているかを見ていきます。
3.1 【一覧表】年齢階級別《国民年金・厚生年金》5歳刻みの平均額
国民年金
- 60~64歳:4万4836円
- 65~69歳:5万9331円
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
- 80~84歳:5万7045円
- 85~89歳:5万7336円
- 90歳以上:5万3621円
厚生年金
- 60~64歳:7万5945円
- 65~69歳:14万7428円
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
- 80~84歳:15万5635円
- 85~89歳:16万2348円
- 90歳以上:16万721円
一般的な年金受給開始年齢である65歳以上の平均年金月額は、国民年金(老齢基礎年金)のみを受け取る場合は5万円台、厚生年金(国民年金部分を含む)を受け取る場合は14万円台~16万円台となっています。
なお、64歳までの年金額は、繰上げ受給を選択した人や、特別支給の老齢厚生年金を受け取る人の年金額となっているため、65歳以降よりも低めです。
では、全年齢の受給権者の平均月額についても見ていきます。
3.2 【一覧表】60歳~90歳代以上《国民年金・厚生年金》全体・男女別の平均年金月額
国民年金
- 全体 5万7584円
- 男性 5万9965円
- 女性 5万5777円
厚生年金
- 全体 14万6429円
- 男性 16万6606円
- 女性 10万7200円
国民年金のみを受給する場合、全体、男女別ともに平均月額は5万円台。一定の要件を満たす場合、老齢年金生活者支援給付金の支給対象となります。
一方、厚生年金を受給する場合、平均月額は全体で14万円台です。国民年金のみを受給する場合と比べて手厚い受給額となる傾向はありますが、男女別に見ると、男性は16万円台、女性は10万円台と差があります。
また厚生年金の受給額は、月額1万円未満から30万円以上まで幅広く分布しており、受給額によっては老齢年金生活者支援給付金の支給対象となる可能性もあるでしょう。
4. まとめにかえて
今回の記事を見て「年金だけで老後は大丈夫?」と思ったのではないでしょうか。
将来もらえる年金だけでは、ゆとりある生活は厳しいというのが現実。実際に「思ったより少ない…」と感じる人が多いでしょう。
老後資金の準備として、何ができるでしょうか。近年はNISAやiDeCoなど資産運用も注目されていますが、リスクがあるのも事実です。気になる人はじっくり調べてみるといいでしょう。
老後資金の準備は、早く始めるほど有利です。「もっと早くやっておけばよかった…」と後悔する前に、今からできることを始めたいところです。
まずは、あなたの年金見込み額をねんきん定期便などでチェックしてみてはいかがでしょうか。