筆者である私は普段、個人向け資産運用アドバイザーとして従事しておりますが、お客様からのご相談として多いものが「年金が将来どのくらい受け取れるか不安です。」というものです。
このような不安を抱えている方は少なくないとは思いますが、老後に受給する年金額は、現役時代の働き方や加入期間などにより個人差があります。
今回の記事ではそんな年金がどのくらいもらえるかというものを詳しく見ていきましょう。
また、記事の最後には年金だけには頼らない老後の資産形成についても詳しく書いていますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 【老後にいくら受け取れる?】厚生年金の年金額をシミュレーション
日本の公的年金制度は、2階建て構造となっており、1階部分は国民年金(基礎年金)で、2階部分は厚生年金となっています。
現役時代に厚生年金に加入して働いていた人は、退職後に国民年金(基礎年金)に加えて厚生年金も受け取ることができます。
国民年金の受給額は保険料納付済期間に基づき、厚生年金は給与や賞与などの報酬に応じた保険料と加入期間によって決まります(詳細な計算方法については、次章でご説明します)。
では、実際に老後に受け取る公的年金(国民年金+厚生年金)の額を、以下のケースでシミュレーションしてみましょう。
- 就職年齢:22歳0ヶ月
- 退職年齢:65歳
- 勤務年数:43年
- 平均年収:400万円
- 加入年月:2003年4月
- 終了期間:2046年4