3. 国民年金の平均受給額は5万7584円
現役時代に自営業や個人事業主だった方などは、国民年金を受給します。国民年金受給額は、満額で月額6万8000円(令和6年度)ですが、同じく厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平均受給額は5万7584円という結果です。
なお、国民年金の受給額は男女間で大差はなく、男性が月額5万9965円、女性が月額5万5777円です。国民年金は厚生年金とは異なり、保険料の納付月数によって受給額が決まります。現役時代の年収に影響されないため、男女間の差が少ないと考えられます。
では、受給金額ごとの人数を確認してみましょう。
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
6万円以上7万円未満の方が1600万人ほどで、最も多くなっています。満額を受給できるように、保険料は40年間(480カ月)きちんと払い込むことを心がけましょう。
4. まとめにかえて
厚生労働省の最新のデータによると、厚生年金の平均受給額は月額14万6429円で、昨年よりも2456円の増額となっています。この金額以上の厚生年金を受給している方は全体の47.6%を占めており、約半数近い方が該当する結果になっています。
厚生年金の平均受給額は昨年よりも増えているとはいえ、近年の物価高をカバーできるほどの増額にはなっていないのが現状です。実際に年金を受給するときに、どのような経済状況になっているかはわからないため、公的年金や貯蓄などで老後資金を着実に準備していきましょう。
参考資料
木内 菜穂子