「富裕層」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか?ビジネスの成功者や投資のプロフェッショナル、あるいは特別な才能を持つ人々を思い浮かべるかもしれません。
しかし、富裕層の多くは特別な能力や運だけで成功したわけではなく、日々の考え方や行動に一定の共通点があります。
今回は、筆者が富裕層の方々と接する中で気づいた、彼らの特徴的な行動や習慣についてご紹介します。日々の意思決定や情報収集、そして人との関わり方など、身近な部分にも取り入れられる考え方があるかもしれません。
1. 日本に「富裕層」はどのくらいいるのか
まずは、野村総合研究所(NRI)が2023年3月に発表した資料をもとに、「富裕層とは何か」について定義をみていきましょう。
1.1 純金融資産の計算式
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
純金融資産=金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など合計金額)ー負債(ローンなどの合計金額)
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものがマーケットの分類になります。5つの階層の定義と、各層における世帯数・保有資産は以下のとおりです。