働くシニアが増えています。60歳以降も働く環境が整いつつあることも要因の一つでしょう。

実際に、2024年12月20日に厚生労働省が公表した「令和6年 高年齢者雇用状況等報告」によると、70歳までの就業機会を確保している企業が増加傾向にあることがわかりました。

平均寿命の延びや物価上昇により、老後資金の不足が心配される中、いくらくらい貯金できていれば安心した老後を迎えられるのでしょうか。

今回は、70歳代の貯蓄額や年金受給額について確認していきます。

1. 「貯蓄3000万円以上を保有する」70歳代・二人以上世帯はどのくらい?

金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」によると、70歳代の二人以上世帯のうち、貯蓄が3000万円以上の世帯は約2割であり、5世帯に1世帯しか存在していません。

上記より、70歳代で3000万円以上の貯蓄を持つことは一般的にはハードルが高いことがわかります。

【貯蓄額の円グラフ】70歳代・二人以上世帯

【貯蓄額の円グラフ】70歳代・二人以上世帯

出所:金融経済教育推進機構J-FLEC「家計の金融行動に関する世論調査をもとにLIMO編集部作成

1.1 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円の保有割合

  • 19.0%

1.2 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄額(平均と中央値)

  • 平均:1923万円
  • 中央値:800万円

一方で、平均貯蓄額は1923万円、中央値は800万円となっており、70歳代でも貯蓄額には世帯ごとの差が大きいことが明らかです。