4. 富裕層が大切にする《お金との付き合い方》2つのルール。ふつうの家庭も基本は同じ

資産づくりにおいて、富裕層と「ふつうの家庭」は、資産規模こそ違えど基本部分では共通する点が多いでしょう。

冒頭でも触れた「お金をためている人」が心掛けていることを、富裕層のパターンに落とし込んで考えてみましょう。

4.1 収入から「貯蓄や投資にいくら回せるか」を意識し、長期目線で資産を育てる

貯蓄を固定費と考えて先取り貯金をする姿勢は、収入の一部を計画的に貯蓄や投資に回す意識につながります。

富裕層たちも同じスタンスで長期的な資産形成をおこなっています。ただし富裕層の場合は、これに加えて専門家のアドバイスを受けながら、より大きな資産を運用するケースが多いでしょう。

しかし、どの層においても、リスクとリターンを考慮しながら自分に合った運用方法を選び、長期的な目線で資産を増やすことが重要となるでしょう。

目先の利益に惑わされず、時間を味方につけてじっくりと増やしていく計画的な姿勢は、富裕層に限らず大切にしたい「お金との付き合い方」といえそうです。

4.2 徹底した支出管理で、お金の使い方にメリハリをつける

「減らせる費用は減らしていく」、つまり無駄な支出を避けることは、本当に必要なものとそうでないものを見極めることにもつながります。

富裕層は「質の高いもの」や「長期的な利益につながるもの」には惜しまずお金を使う一方で、不要と感じるものには少額の出費でも避ける傾向があります。

一般的な家庭でも、「子どもの教育費には惜しみなくお金を使いたい。そのために何となく契約していたサブスクリプションサービスや通信費などの固定費は削ろう!」といった工夫をしているケースが多いでしょう。

こうしたルールは富裕層だけでなく、ふつうの家庭にも共通する、お金との付き合い方の基本かもしれません。

5. まとめにかえて

ここまで、日本の富裕層の割合や、富裕層のお金の使い方について解説してきました。

今の時代、単にお金を貯めるだけではなく、年金生活や物価上昇による資産の目減りを考えると、「増やす力」を身につけることが重要になってきています。銀行預金だけでは、老後や物価高への対応が難しくなる可能性もあります。 

そのため、現代ではさまざまな資産運用の方法が注目されており、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

必要な金額や目的、毎月貯められる金額は人それぞれ異なります。税制優遇制度や最新の運用方法を知った上で、自分に合った選択をし、後悔しない資産形成を目指していきましょう。

参考資料

横野 会由子