3. 国民年金・厚生年金の平均受給額は月額いくら?
最後に、厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、今のシニア世代が受け取る老齢年金の平均年金月額を確認しておきましょう。
3.1 国民年金(老齢基礎年金)の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
国民年金の平均月額は、男女全体、男女別ともに5万円台です。
男女全体の平均月額5万7584円を受給するとした場合、年額では69万1008円を受け取ることになります。
年金以外の収入がない場合、65歳以上であれば老齢年金生活者支援給付金の支給対象となります。
3.2 厚生年金の平均年金月額
〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
厚生年金は、国民年金にプラスして加入するもので、国民年金より年金水準が手厚くなるのが一般的です。とはいえ、もらえる金額は、どれだけ長く加入していたかと、その期間の収入によって決まるので、個人差があります。
年金の受給額が少ない場合には、老齢年金生活者支援給付金の対象となるかもしれないのです。
年金を受給している方で、新たに年金生活者支援給付金を受け取ることができる場合には、毎年9月1日から順次「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されますので、もし手元に届いたら確認するようにしましょう。
4. まとめにかえて
今回は「年金生活者支援給付金」について解説ました。しかし、この給付金があるからといって、安心して老後を過ごせるとは限りません。
日本経済の低迷や物価の上昇が今後も続く可能性があり、公的年金だけに頼るのは難しい状況です。そのため、自分自身で老後資金を準備することが重要になります。
銀行に預金をしているだけでは資産は増えず、物価が上がることで日本円の価値が下がることも考えられます。こうした状況に備えるためにも、資産運用を始めるのも一つの方法です。
投資には元本割れのリスクがありますが、NISAやiDeCoなど、少額から始められる制度も整っています。リスクを理解しながら、自分に合った方法で資産運用を考えてみるのもひとつの選択肢です。
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