2024年12月、厚生労働省年金局より「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表されました。
公的年金の受給権者数や支給額などの数値をまとめたもので、毎年度、更新されています。
本記事では、こちらの資料より老齢年金(厚生年金・国民年金)の平均支給額を年齢別に確認していきます。
また2019年に低年金者の生活を支援する目的でできた「年金生活者支援給付金」についても、対象者や給付金額、受給要件などを解説しますのでご確認ください。
1. 日本の公的年金制度について
日本の公的年金制度は下図のとおり国民年金と厚生年金の2種類。それぞれ加入対象者や保険料、年金額の算出方法などが異なります。
1.1 国民年金:1階部分
- 加入対象:原則、日本に住む20歳以上60歳未満の人
- 年金保険料:全員一律(年度ごとに改定)
- 老後の年金額:全期間(40年間)保険料を納めると満額を受給できる
1.2 厚生年金:2階部分
- 加入対象:会社員や公務員、一定要件を満たすパート・アルバイト(国民年金に上乗せして加入)
- 年金保険料:給与や賞与などの報酬に応じて決定(※上限あり)
- 老後の年金額:年金加入期間と納付済保険料額で計算
次章では、60歳~90歳以上のシニア世代が受給している厚生年金の平均月額を見ていきましょう。