2. 70歳代の平均年金受給額

70歳代の方は、厚生年金・国民年金をどのくらい受給しているのか、厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認していきましょう。

70歳代前半と後半の、厚生年金と国民年金の平均受給額は以下の通りです。

70歳代の年金平均受給額《厚生年金・国民年金》

70歳代の年金平均受給額《厚生年金・国民年金》

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

70歳代前半の平均受給額は、厚生年金が14万4520円、国民年金が5万8421円です。70歳代後半もほぼ変わらず、厚生年金が14万7936円、国民年金が5万7580円となっています。

たとえば、会社員だった夫(厚生年金)と専業主婦だった妻(国民年金)の二人世帯の場合、夫婦で約20万円を受給していることになります。

3. まとめにかえて

70歳代で金融資産3000万円以上を保有している世帯は、二人世帯・単身世帯ともに2割弱となっています。しかし、貯蓄なしの世帯も多いことや、実際の平均額に近い中央値が2人世帯で700万円、単身世帯で500万円であることから、十分な金融資産を保有していない世帯も多いことがわかります。

老後の生活に少しでもゆとりが持てるように、早い段階から老後資金の準備を始めることをおすすめします。貯蓄やNISA、iDeCoなどを活用して、2025年から早速始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

木内 菜穂子