2024年12月に公表された厚生労働省の「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢厚生年金受給者の平均年金月額は14万7360円、老齢基礎年金受給者は5万7700円です。
年金月額は全国平均値ですが、都道府県別の受給額が気になる人もいるでしょう。
本記事では、都道府県別の老齢年金受給額の差について解説します。
年金額上位の都道府県や下位の都道府県も紹介しますので参考にしてください。
1. 都道府県別の厚生年金受給額
老齢厚生年金の受給額は全国平均で月14万7360円ですが、都道府県によって受給額は大きく異なります。都道府県別の受給額を見ていきましょう。
1.1 受給額上位の都道府県
老齢厚生年金の受給額を都道府県別に比較すると、上位10位以内は次の通りです。
- 神奈川県:16万6578円
- 千葉県:16万1368円
- 東京都:15万9921円
- 奈良県:15万8862円
- 埼玉県:15万8003円
- 愛知県:15万6775円
- 兵庫県:15万5454円
- 大阪府:15万2686円
- 滋賀県:15万657円
- 茨城県:14万9104円
上位10位以内はすべて、東京や大阪、名古屋の3大都市のある都道府県とその周辺の県です。
大企業が多く給与所得の高い人が多いため、受給額が全国平均を大幅に上回っています。
1.2 受給額下位の都道府県
老齢厚生年金の受給額を都道府県別に比較すると、下位10位以内は次の通りです。
- 青森県:12万4383円
- 沖縄県:12万5435円
- 秋田県:12万5476円
- 宮崎県:12万5499円
- 山形県:12万7133円
- 高知県:12万8607円
- 熊本県:12万8956円
- 岩手県:12万9036円
- 鹿児島県:12万9639円
- 鳥取県:12万9703円
下位10位以内は、東北地方や九州地方の都道府県が中心です。
上位10位以内の都道府県とは逆に、給与所得の水準があまり高くないため、受給額も全国平均を下回っています。
1.3 受給額の差は4万2195円
受給額の最も多い神奈川県(16万6578円)と最も少ない青森県(12万4383円)を比較すると、その差は月額で4万2195円です。
受給額に大きな差が生じ老後生活にも大きく影響しますが、物価水準も異なるため、家計収支への影響度合いは多少緩和されるでしょう。
ここまで、都道府県別の厚生年金受給額とその差について解説してきました。次章では、老齢基礎年金について解説します。
2. 都道府県別の国民年金受給額
老齢基礎年金の受給額は全国平均で月5万7700円です。都道府県別の受給額を見ていきましょう。
2.1 受給額上位の都道府県
老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、上位10位以内は次の通りです。
- 富山県:6万1220円
- 福井県:6万532円
- 島根県:6万497円
- 長野県:6万262円
- 石川県:6万170円
- 新潟県:6万113円
- 香川県:6万25円
- 岡山県:5万9891円
- 鳥取県:5万9770円
- 三重県:5万9675円
上位10位以内は、中部地方の日本海側や中四国地方の都道府県が中心です。
老齢厚生年金と異なり、3大都市圏の都道府県の名前はありません。
2.2 受給額下位の都道府県
老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、下位10位以内は次の通りです。
- 沖縄県:5万2837円
- 青森県:5万5369円
- 大阪府:5万5463円
- 和歌山県:5万6067円
- 高知県:5万6268円
- 京都府:5万6525円
- 東京都:5万6584円
- 福岡県:5万6622円
- 大分県:5万6685円
- 北海道:5万6723円
老齢厚生年金とは異なり、下位10位以内には東京や大阪、京都、福岡などの都市圏の都道府県が入っています。
一方、厚生年金の受給額で下位1位と2位の青森県や沖縄県は、老齢基礎年金の受給額でも低位です。
2.3 受給額の差は8383円
受給額の最も多い富山県(6万1220円)と最も少ない沖縄県(5万2837円)を比較すると、その差は月額で8383円です。
厚生年金と比較した場合、受給額の差は少なめです。
ただし、老齢基礎年金だけで生活するのは、受給額の最も多い富山県でも難しいでしょう。公的年金以外の資金準備が必要です。
3. まとめにかえて
全国平均の年金月額は老齢厚生年金受給者は14万7360円、老齢基礎年金受給者は5万7700円ですが、都道府県別に見ると大きく異なります。
老齢厚生年金の受給額は、大企業の多い都市圏の都道府県が上位になる一方、下位には地方の県が入ります。
一方、老齢基礎年金については都市圏優位とは言えない状況です。居住地の平均受給額を確認して、老後の生活設計を立てるときの参考にしてください。



