シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手の金融持ち株会社であるりそなホールディングスです。

りそなホールディングスの平均年間給与はいくらか

りそなホールディングス(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は 871.9万円と800万円を超えています。また、従業員の平均年齢は46.7歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は19.0年となっています。

りそなホールディングスの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で1134名。単体で1000人以上の従業員数がいます。

また、連結の従業員数は1万6785名になっています。

過去5年の業績動向

りそなホールディングス(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、連結経常収益ですが、過去5年をみると大きく言えば減収傾向となっています。特に直近3年間は減収です。2014年3月期に8269億円であった水準が、2018年3月期には売上高は7429億円となっています。

また、連結経常利益については直近3年間は減益傾向が継続しています。2014年3月期には3121億円の水準であったものが、2018年3月期には2177億円にまで減少しています。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は凸凹している印象はありますが、2015年度と2016年度を除けば2000億円台となっています。2014年3月期には2206億円あったものが、2018年3月期には2362億円となっています。

今後の注目点

りそなホールディングスでは2017年4月に2019年度(2020年3月期)までを新たな計画期間とする中期経営計画(Change to the “Next”)を公表しています。

その基本戦略は以下の3つです。

  • 『オムニ・チャネル』の進化
  • 26,000名の『オムニ・アドバイザー』の育成
  • 『オムニ・リージョナル』体制の確立

「お客さまの喜びがりそなの喜び」という基本姿勢を貫き、地域のお客さまにもっとも支持され、ともに未来へ歩み続ける「金融サービスグループ」として、「リテールNo.1」の実現を目指す同社に注目です。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部