物価高騰や年金不安、税負担の増加など、老後への不安から「積立投資」を始めた方も多いことでしょう。
一方で、積立投資に興味はあるものの「今から始めても遅いのでは」と考えている50歳代の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、新NISAで積立投資を行うメリットや注意点に加え、運用のイメージが掴みやすいように「積立投資シミュレーション」の結果もご紹介します。
預貯金だけでは資産を増やすのが難しい今だからこそ、投資による資産形成も検討してみてはいかがでしょうか。
1. 新NISAで積立投資を行うメリット
まずは、新NISAを活用して積立投資を行うメリットについて解説します。
1.1 運用益が非課税
通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、新NISAを利用すれば運用益が非課税になります。
運用益がそのまま手元に残るので、同じ投資金額なら新NISAを利用したほうが投資効率が良くなります。
1.2 リスクを抑えられる
積立投資は、毎月一定額ずつ、長期間積み立てていく手法です。
ドル・コスト平均法によって購入価格が平均化されるので、価格変動のリスクを抑える効果があります。
また、積み立てる資産を分散することでさらにリスクを抑えられるので、比較的安定した運用結果が期待できます。
1.3 複利効果が期待できる
投資で得た運用益を再投資することで、その運用益にもさらに利益が乗る「複利効果」が期待できます。
積立期間が長ければ長いほど複利効果が大きくなるため、なるべく早く始めることが大切です。
2. 新NISAで積立投資を行う際の注意点
以下のような注意点も押さえておきましょう。
2.1 短期売買は避ける
保有商品の値動きが良くないなどの理由で、途中で売却したり、積み立てをやめたりするのは避けましょう。
タイミングによっては損失が発生するばかりか、積立投資のメリットを享受できません。
積立投資は長期的な視点で行うことが重要です。
2.2 分散し過ぎない
積み立てる商品の種類を増やせばリスクを抑えられますが、その分リターンも小さくなります。
特に、投資信託は複数の資産や銘柄に分散投資する商品なので、過度な分散は必要ありません。
2.3 最終的に損失が出る可能性もある
前述のとおり「長期・積立・分散」を意識した投資なら比較的安定した運用成果が期待できますが、必ずしも利益を得られるわけではありません。
売却するタイミングで相場が急落している場合など、積立元本を下回る可能性もあることを十分に理解しておきましょう。
3. 「月5万円×15年間」想定利回り1~5%で積立投資シミュレーション
50歳から65歳まで毎月5万円ずつ、15年間積み立てたケースを想定し、想定利回り別にシミュレーションを行います。
※本シミュレーションは実際の運用結果を確約するものではありません。
<想定利回り別のシミュレーション結果>
- 年1%:970万6000円
- 年2%:1048万6000円
- 年3%:1134万9000円
- 年4%:1230万5000円
- 年5%:1336万4000円
積立元本900万円に対し、利回りに応じて運用益が約70~436万円となっています。
4. 65歳までに2000万円を準備したい場合の積立額はいくら必要?
老後2000万円問題が大きく取り上げられたこともあり、2000万円を目標にしたい方もいるのではないでしょうか。
仮に、想定利回り3%で運用する場合、65歳までに2000万円を準備するには、毎月約9万円の積立額が必要です。
<積立額別のシミュレーション結果>
- 1万円:227万円
- 3万円:680万9000円
- 6万円:1361万8000円
- 9万円:2042万8000円
- 12万円:2723万7000円
2000万円を準備するための毎月の積立額は、どのくらいの利回りで運用できるかによっても異なります。
今回は利回り3%で試算しましたが、ご自身のリスク許容度に応じて期待リターンが異なるため、一度シミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
5. リスク許容度に合わせた投資計画を
新NISAで積立投資を行うメリットは多いですが、いくつか注意点もあります。
そのため、積立投資を行う場合は長期的な視点での運用を基本とし、なるべくリスクを抑えた運用を心がけましょう。
また、積み立てる商品によってリスクと期待リターンは異なります。
ご自身のリスク許容度に合わせて商品選択や積立額の設定を行い、なるべく具体的な投資計画を立てるようにしましょう。
参考資料
加藤 聖人