2024年12月18日に発表された日銀の資金循環統計(速報)によると、2024年第3四半期末時点での家計の投資信託残高は約125.3兆円となり、前年同期比で23.3%増加しました。この背景には、2024年からスタートした新NISAが影響していると考えられます。
新NISAは、多くの人が投資を始めるきっかけとなった一方で、今年は見送ったという方も少なくないかもしれません。そんな中で、2025年には新NISAを始めてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、新NISAの仕組みを改めて解説するとともに、投資した場合の運用結果についていくつかのケースを例にご紹介します。
1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは何か?投資家のメリットとは?
そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。
1.1 新NISAとは何か
2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。
では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。
それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。
通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。
ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。