2024年6月に発表された金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」によると、2024年6月末時点でのNISA口座数は、約2427万口座となっており、2024年3月末時点の約2322万口座よりも約105万口座数が増えています。

さらに、NISAにおける買付額も約10兆円で、2024年3月末の買付額約6兆円から3ヶ月で約4兆円の増加です。

新NISAを利用して資産運用を始める人は増えてきています。

本記事では、新NISA制度の仕組みや毎月5万円を30年間積立投資をしたときのシミュレーションを紹介します。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)の仕組み

NISAとは、2014年に始まった「少額投資非課税制度」のことで、新NISAは2024年1月から始まった新制度です。

1.1 新NISAは運用益や分配金が非課税

新NISA最大の特徴は、売却益や配当金、分配金などの運用益が非課税になることです。

本来、株式や投資信託などの金融商品に投資をして売却するときに出る、運用益や配当に対して20.315%の税金がかかります。

しかし、新NISAに投資した場合の運用益は非課税になります。

【写真全4枚】1枚目/新NISAのしくみ。写真後半では毎月5万円を30年間積立投資をした場合のシミュレーション結果を紹介1/4

【写真全4枚】1枚目/新NISAのしくみ。写真後半では毎月5万円を30年間積立投資をした場合のシミュレーション結果を紹介

出所:金融庁「NISAを知る」

 

1.2 新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がある

新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、年間投資枠や非課税保有限度額、投資対象商品などが異なります。

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新NISA「つみたて投資枠」と「成長投資枠」

出所:金融庁「NISAを知る」

  • 非課税保有期間が無期限
  • つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
  • 年間投資枠は、つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」
  • つみたて投資枠の投資対象商品は「長期の積み立て・分散投資に適した一定の投資信託」
  • 成長投資枠の投資対象商品は「上場株式・投資信託等」

非課税保有限度額(総枠)は1800万円です。

次の章では、積立投資で毎月積み立てた場合の試算を紹介します。

2. 【新NISAで毎月5万円×30年間】積立投資をした場合の想定利回り年率1~5%でシミュレーション

ここでは、新NISAで毎月5万円を30年間積立投資をした場合のシミュレーションを、想定利回り(年率)1~5%で見ていきましょう。

毎月5万円を30年間積立投資をした場合のシミュレーション3/4

毎月5万円を30年間積立投資をした場合のシミュレーション

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとに筆者作成

2.1 【新NISAで毎月5万円を30年間積み立てた場合】

元本:1800万円

  • 想定利回り(年率)1%:運用収益 298万円:合計額 2098万円
  • 想定利回り(年率)2%:運用収益 664万円:合計額 2464万円
  • 想定利回り(年率)3%:運用収益 1114万円:合計額 2914万円
  • 想定利回り(年率)4%:運用収益 1670万円:合計額 3470万円
  • 想定利回り(年率)5%:運用収益 2361万円:合計額 4161万円

毎月5万円を30年間の長期にわたり継続的に積立投資をすると、複利の効果で運用収益が増え、想定される合計額も大きく増えていきます。

2.2 長期投資のメリットは複利効果が得られること

複利とは、投資や預金などで得た収益を元本に加えて再投資し、その合計額をもとに得られる利益を「複利」と呼びます。

長期間の投資を上手に活用することで、安定した運用益の確保が期待できます。

長期投資の効果4/4

長期投資の効果

出所:金融庁「資産形成の基本」

例えば、毎月1万円を想定利回り(年率)3%で20年間と40年間で運用した場合を比較してみましょう。

20年間運用した場合、元本240万円が約330万円となります。

次に、40年間毎月1万円を想定利回り(年率3%)で運用した場合、元本480万円が約930万円となります。

このように、時間を味方につけることで、資産を大きく増やせる可能性があります。

3. 老後資金の準備は早く始めましょう

本記事では、新NISAの基本的な仕組みや、毎月5万円を30年間積立投資した場合を想定利回り別にシミュレーションしました。

新NISAや資産運用の長期間にわたる積立投資は、複利効果で運用収益が大きくなることが期待できます。

老後資金の準備は、早めに取り掛かり、老後の生活に不安が軽減できるようにしていきましょう。

ただし、投資は必ず運用益が出るとは限りません。

世界情勢や企業の業績、金融商品の内訳などにより、思わぬリスクが発生することもあります。

新聞や企業のホームページなどで情報収集して、リスク許容度の範囲内で運用をしましょう。

参考資料

円城 美由紀