将来のお金のために、とiDeCoを始める人も増えてきましたよね。特に若いうちに始めておけば拠出期間が長くなるため、貯まるお金も大きいですし節税効果も大きくなります。

老後資金が貯められて節税効果も高いと聞けばやるしかないと思う人も多いと思いますが、「こんなはずでは…」というはめにならないよう注意が必要なこともあります。今回は、iDeCoを始める前に知っておくべきことについてご紹介します。

預けたお金を途中で引き出すことはできない

まず知っておきたいのが、一度預けたお金は原則60歳になるまで引き出せないということです。普通の貯金であれば、途中で引き出してマイホームの頭金に充てたり、子どもの学費に充てたり、マイカーの買い替え費用に充てることができますが、iDeCoに一度預け入れたお金は60歳になるまで引き出せません。

一部例外もありますが、本人が亡くなったり、重いケガや病気などで障害を負ったりした場合などに限られます。ほとんどの人は引き出せないものだと思ってください。

預けたお金を引き出せないと聞くと不安になる人もいますよね。老後資金以外の用途に使えないとなると、いざというときにどうしたらいいのかと不安になる人も多いと思います。しかし、iDeCoは老後資金のためという用途が決まっている貯金であるからこそ、老後資金をしっかりふやしていけるのです。

用途がはっきりしないままお金を貯めていると、思いつきで使ってしまったり、無計画な支出として消費してしまうことも多く、なかなか思うようにお金が貯まらないもの。iDeCoに拠出する金額は調整もできますし、苦しくなったら一度拠出をお休みすることもできます。とりあえず続けてみること。これが重要です。

転職したら半年以内に手続きをすること

また、転職した場合の手続きには注意が必要です。企業型の確定拠出年金へ加入していて、会社を辞めてiDeCoを始めようと思った人の場合は半年以内に手続きが必要となります。

半年以内に手続きをしなかった場合は、資産が自動的に国民年金基金連合会に移換されてしまうのです。この移換というのが非常に厄介で、移換されてしまうと運用できなくなったり、余計な事務手数料がかかったりしてしまいます。

こうなると、手続きが面倒になったり運用できなかったり、そのわりに手数料だけ取られてお金が減っていくのでデメリットばかり。こうならないように、転職後は手続きを速やかに済ませることをオススメします。手続きについて留意が必要な事項は、iDeCo公式サイトの「転職・退職された方へ」で確認できます。

ちゃんと選ばないと意外とコストがかさむ

iDeCoは投資信託や保険などの金融商品に投資するものです(定期預金への拠出もできます)。ご存じの通り、投資信託には信託報酬や購入時手数料などのコストがかかってきます。そのコストは投資信託によって異なりますし、もちろんそれぞれのパフォーマンスも大きく変わってきます。

当然、一番損なのはコストが高くてパフォーマンスも悪いもの。そういう投資信託をあえて選ぶ人は少ないと思います。しかし、低コストでパフォーマンスの悪いものをうっかり選んでしまう場合もあるので、ここが要注意ポイントとなります。

低コストで良好なパフォーマンスというのが一番理想ですが、なかなかそうはいきません。コストがあまりにも高すぎるのは問題ですが、パフォーマンスが悪くても意味がないですよね。パフォーマンスとコストのバランスをよく見てから投資信託の商品を選択することが重要となってきます。

まとめ

いかがでしたか。iDeCoを始める前に注意しておきたいポイントをご紹介しました。特に転職時は忙しく、手続きを怠る気持ちもわからなくはないですが、半年のリミットを超えると非常に手続きが煩雑になってしまいますし、デメリットも多いので注意してくださいね。

LIMO編集部