「年金」とは私たちの老後生活を支えてくれる大きな収入源です。そんな「年金」についてどこまで知っていますか。

日頃多くのお客様のお金に関する相談を受けている筆者ですが、やはり「年金」に関する相談は日に日に増えています。実際の受取額や年金制度、いつから受け取れるのか等意外と知られていないところも多いですね。

年金制度には一部の高齢者を対象にした「年金生活者支援給付金」という制度もあります。本記事でぜひ確認しましょう。

1. 年金生活者支援給付金はいくら支給される?給付基準額を見る

年金生活者支援給付金は、物価上昇や生活費の高騰など、年金受給者の生活を支えるために設けられた制度です。

「老齢年金(国民)」「障害年金」「遺族年金」それぞれの受給者によって、給付額が変わります。

2024年度の年金生活者支援給付金の給付基準額は、以下のとおりです。

2023年度の物価変動率が3.2%上昇したため、基準額も同じく3.2%引き上げられました。

これにより、2023年度の基準額5140円から、2024年度の基準額5310円へと170円増額されました。

1.1 年金生活者支援給付金の給付基準額

  • 老齢年金生活者支援給付金:月額5310円
  • 障害年金生活者支援給付金:1級 月額6638円、2級 月額5310円
  • 遺族年金生活者支援給付金:5310円

この給付金は、要件を満たしていれば月に約5000円、年間で約6万円が年金に上乗せされます。

また、給付金は「世帯ごと」ではなく「受給者ごと」に支給されるため、夫婦2人が要件を満たしている場合、年間で約12万円の給付金を受け取ることができます。

ただし、これらの金額はあくまで「給付基準額」であり、実際の給付額は保険料納付済期間などにより個人差があります。

次章にて、老齢年金生活者支援給付金の給付額の計算方法について確認していきましょう。