3. 平均年収別にみた「月20万円」の年金をもらうために必要な繰下げ年数とは

繰下げ受給を利用すれば、「月20万円」の年金をもらうことは可能なのでしょうか。

厚生年金は、現役時代の平均年収や勤務経験によって受給額が異なります。そのため、以下の条件で平均年収別に「月20万円」の年金を受け取れる受給開始年齢を確認しましょう。

  • 1973年生まれ
  • 23歳から64歳まで会社員として勤務

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

繰下げ受給シミュレーション《平均年収別》

繰下げ受給シミュレーション《平均年収別》

出所:厚生労働省「公的年金シミュレーター」を基に筆者作成

3.1 【平均年収別】月20万円の年金を受け取れる受給開始年齢

 平均年収  月20万円受け取るために必要な受給開始年齢

  • 250万円  74歳
  • 300万円  72歳
  • 400万円  70歳
  • 500万円  68歳
  • 600万円  67歳
  • 700万円  66歳

平均年収250万円でも、74歳まで受給開始年齢を遅らせれば月20万円の年金をもらえます。

また、平均年収700万円の人であれば、66歳に遅らせるだけで月20万円の年金を受け取ることが可能です。

4. 老後生活の計画を立てよう

本記事では年金の繰下げ受給について紹介しましたが、かならずしも繰下げ受給をすすめるわけではありません。

繰下げ受給を利用すれば、65歳以降も年金がもらえない期間があることや、額面受給額が増えることで天引きされる税金と社会保険料が増えるデメリットもあります。

そのため、自分の生活スタイルにあった選択を取ることが重要です。老後は急にやってくるものではないので、ぜひ今のうちから計画を立てて理想の老後生活が送れるように準備しましょう。

参考資料

苛原 寛