株式市場の振り返り-再び“超”閑散相場の中、日経平均株価は4日続伸

2018年8月24日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,601円(+190円、+0.9%) 4日続伸
  • TOPIX 1,709.2(+10.9、+0.7%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 994.6(+18.0、+1.9%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,497、値下がり銘柄数:515、変わらず:92
  • 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7
  • 年初来高値更新銘柄数:34、年初来安値更新銘柄数:35

東証1部の出来高は9億8,377万株、売買代金は1兆7,634億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。市場参加者が少なかったことに加え、米国経済シンポジウム(通称:ジャクソンホール会議)におけるFRB議長講演を見極めたいとする様子見スタンスが強まった結果、低調な商いとなりました。

売買代金は6日連続で2兆円を割り込み、出来高も10億株を下回るなど、20日(月)に続く“超”薄商いとなったようです。

そのような中、日経平均株価は堅調に推移しました。前場の序盤には一時+41円高ともたつく場面もありましたが、後場に入ると上値を切り上げ、大引け直前には一時+191円高まで上昇しました。

結局、ほぼ高値引けに近い4日続伸で引けています。また、終値が22,600円台となるのは8月8日以来のことです。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、反発で引けました。終値も8月14日以来となる1,700ポイント超えとなりましたが、上昇率は日経平均株価よりやや小さくなっています。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金は31日ぶりに1,000億を回復

東証マザーズの出来高は6,673万株、売買代金は1,001億円となりました。出来高は前日より小幅減少となりましたが、売買代金は増加しています。個人投資家の物色意欲の回復にやや兆しが見えた結果、出来高こそ低調だったものの、売買代金は実に31日ぶりに1,000億円を上回っています。

また、総合指数も+2%に迫る大幅上昇となる3日続伸となりました。これでいったんは900ポイント割れ懸念が薄らぎましたが、このまま1,000ポイント回復を目指すのか注目されましょう。

アステラス製薬などディフェンシブ銘柄が買われる、しまむらが一時▲5%超安の急落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が堅調に推移し、ソフトバンクグループ(9984)とユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も大幅上昇となりました。

また、アステラス製薬(4503)や中外製薬(4519)など医薬品株の一角、セコム(9735)、リクルートホールディングス(6098)、トレンドマイクロ(4704)など内需関連株の一角も買われ、いずれも年初来高値を更新しています。

その他では、ソニー(6758)やトヨタ自動車(7203)が上昇し、任天堂(7974)も値を上げました。ただ、全体的に目立って急騰した主力株はほとんどなかったようです。

一方、ファナック(6954)が大きく値を下げ、コマツ(6301)と日立建機(6305)も続落となりました。

また、前日に続いて自動車株が総じて軟調に推移し、マツダ(7261)、スズキ(7269)、日野自動車(7205)などが大幅安となっています。

その他では、しまむら(8227)が8月の月次販売不振を嫌気されて一時▲5%超安の急落となり、新日鐵住金(5401)など鉄鋼株も総じて売られたことが目を引きました。なお、スルガ銀行(8358)はわずかな上昇に止まり、株価は依然として15年ぶりの安値水準となっています。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が一時大幅安となって上場来安値を更新しましたが、その後に買い戻されて終値は5日ぶりに上昇しました。また、上場来高値から株価が半値以下に下落していたZUU(4387)も一時+19%高に迫る急騰となっています。

一方、CYBERDYNE(7779)が小安く推移し、ミクシィ(2121)も値を下げました。

青山 諭志