4. 後悔(その4):家計の状況をもっと把握しておけばよかった

将来に向けて「毎月投資にあてる金額」を決め、新NISAやiDeCoで資産形成に取り組んだとしても、家計に負担が生じてしまうと後悔することになるでしょう。

生活に必要なお金まで資産運用にあててしまうと、急な出費に対応できない恐れがあります。

家計において、「生活に使うお金」「貯めるお金」「増やすことを目的に資産運用を行うためのお金」と大きく3つにわけることができます。

新NISAやiDeCoは「増やすことを目的に資産運用を行うためのお金」を用いるようにしましょう。

家計に負担が生じない範囲の余剰資金を用いて、資産運用を行うことが大切です。

5. 後悔(その5):将来必要な出費を考慮しておけばよかった

たとえ今、家計にある程度の余裕があったとしても、数カ月後、数年後、10年後など将来必要となる出費を見越したうえで、新NISAやiDeCoにあてる金額を決めるようにしましょう。

もし子供が自宅から離れた学校に進学する場合、学費に加え、生活のための仕送りが必要となるケースもあるでしょう。

また、自宅を購入した場合、固定資産税や火災保険料、地震保険料などの費用がかかるだけでなく、築年数が増すことで将来リフォームや修繕などの費用が必要になる可能性もあります。

そのため、将来必要となる出費を考慮したうえで、新NISAやiDeCoにあてる金額を決めようにしましょう。

6. まとめにかえて

いかがでしたでしょうか。今回は、証券会社の元富裕層担当社員であった筆者が、新NISAやiDeCoをはじめる前に、「気付いておけばよかった」と後悔しがちなことをご紹介しました。

新NISAとiDeCoはいずれも魅力的な制度ではありますが、将来に向けて資産運用をはじめるときは「どの期間にお金が必要となるのか」をあらかじめ把握したうえで、余剰資金を用いて行うことが大切です。

参考資料

安達 さやか