「就活の早期化」、この単語を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。大学4年生が卒業前の進路を確定させるために行う就職活動。
しかし現在は、3年生の段階で就職活動に本腰を入れる大学生が顕著に増えています。
今回はそんな大学生の実態を、現役大学生の筆者と一緒に見ていきましょう。
1. 就職活動、大学4年生からでは遅い?
まず考えたいのが、「就活解禁」。就活を考えている人なら気にしたい単語です。
「就活解禁」というのは文字通り「国内企業の新卒採用が解禁される」ことを指します。
2025年度卒業予定者、通称25卒の大学生までこの就活解禁のルールが適用されています。
ですので、2025年度までは4年生の就活解禁から就活を行う、という方法でもそこまで遅れていることはありませんでした。
1.1 就職・採用活動の日程
- 広報活動開始:卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日:卒業・修了年度の10 月1日以降
- 広報活動の開始期日より前に行う活動は、不特定多数に向けた一般的なものにとどめ、学生の個人情報の取得や個人情報を活用した広報・採用選考活動は行わないこと。
- 広報活動の実施に当たっては、その後の採用選考活動に影響を与えるものではないことを十分に周知すること。
このようなルールにのっとって企業は新卒採用を行います。
しかし、採用選考活動開始の日程に基準ができても、それ以外が少しずつ早期化されているのが現状です。
正式な内定日となる10月1日が企業の内定式であるというケースがほとんどです。
ここで、通称「25卒」の就活状況を見てみましょう。
2024年8月末時点の内々定率が、なんと91.2%でした。
つまり、4年生の夏までにほとんどの人は内定をもらい就活を終わらせることができるということになります。
4年生の6月から採用選考が始まって、ほぼ3カ月で内定を得ている、ということになります。
しかし、実際はもっと早い段階でインターンシップや企業説明会に参加し、採用選考への準備を始めているというのがほとんどでしょう。
「就活に向けての準備」が年々早期化している、と捉えることもできます。