1.1 シニア世代は「国民年金」と「厚生年金」いくら受け取っているのか
前章でお伝えしたように、年金は現役時に加入していた年金保険によって、受け取れる年金額が大きく変わってきます。
具体的には、将来受け取れる年金は下記のように分類分けができます。
- 国民年金のみ受給する人:自営業者・フリーランス・専業主婦など
- 国民年金と厚生年金の両方を受給する人:会社員・公務員など
上記をふまえ、「国民年金」と「厚生年金(国民年金を含む)」それぞれの平均受給額を確認していきましょう。
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、「国民年金」「厚生年金(国民年金を含む)」の平均月額は下記のとおりです。
【国民年金の平均月額】
- 全体の平均月額:5万6316円
- 男性の平均月額:5万8798円
- 女性の平均月額:5万4426円
【厚生年金の平均月額(国民年金を含む)】
- 全体の平均月額:14万3973円
- 男性の平均月額:16万3875円
- 女性の平均月額:10万4878円
国民年金は保険料が一律であるため、受給額に大きな個人差がなく、全体および男女別の平均は5万円台となっています。
2024年度の国民年金満額は「月額6万8000円」と定められており、10万円以上の受給額を得るのは難しいでしょう。
一方、厚生年金の平均月額は全体で14万円台ですが、男女間で6万円ほどの差があるのが特徴的です。
厚生年金は年収に応じて保険料が変動するため個人差が生じやすく、「月額10万円未満」の受給者も少なくありません。
次章では、厚生年金の受給割合についてさらに詳しく解説していきます。