株式市場の振り返り-約3カ月ぶりの薄商いの中、日経平均株価は3日ぶりに反発

2018年8月17日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,270円(+78円、+0.4%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,697.5(+10.3、+0.6%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ総合指数 958.8(+16.3、+1.7%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,498、値下がり銘柄数:523、変わらず:82
  • 値上がり業種数29、値下がり業種数:4
  • 年初来高値更新銘柄数:15、年初来安値更新銘柄数:92

東証1部の出来高は11億1,629万株、売買代金は1兆8,455億円(概算)となり、いずれも前日より大幅減少となりました。米国NY市場の大幅上昇を好感してリスクオフモードが若干緩和されたものの、上海株式市場(中国)の大幅安などにより、様子見スタンスが一気に強まりました。

また、休暇中の海外投資家が多く、市場参加者が少なかったことも影響したようです。売買代金は2兆円を大きく下回り、5月28日(1兆8,136億円)以来の薄商いとなりました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。ただ、寄り付き直後に一時+148円高まで上昇した後は上値が重くなり、上昇幅を少しずつ縮小する展開となりました。結局、3日ぶりの反発となりましたが、力強さには欠けた値動きだったようです。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反発となりました。また、上昇率は日経平均株価よりやや大きくなって引けています。

東証マザーズ総合指数は3日ぶり反発、売買代金は26日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は8,106万株、売買代金は943億円となり、いずれも前日より増加しました。前日までに大きく売られた銘柄を買い戻す動きも見られましたが、それでも、売買代金は26日連続で1,000億円を下回りました。ただ、個人投資家の物色意欲は徐々に改善していると見られます。

また、総合指数も大幅反発となり、3日ぶりの上昇となりましたが、900ポイント割れを懸念すべき状態はまだ続いていると言えそうです。

ユニー・ファミリーマートHDが急騰、ファーストリテイリングは大幅安

個別銘柄では、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が一時+6%超高の急騰となり、ファナック(6954)、京セラ(6971)、ダイキン工業(6367)なども堅調に推移しました。

また、医薬品株の一角が買われ、アステラス製薬(4503)が年初来高値を更新し、テルモ(4543)が大幅高となり、小野薬品工業(4528)、大塚ホールディングス(4578)なども値を上げています。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が反発し、伊藤忠商事(8001)など商社株も買われたことが目を引きました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が大幅安となり、東京エレクトロン(8035)や信越化学工業(4063)も大きく値を下げました。

また、総じて買われた医薬品株の中では、エーザイ(4523)と武田薬品工業(4502)が大幅下落となり、自動車株ではスズキ(7269)といすゞ自動車(7202)が大幅下落となっています。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が小幅続伸となり、そーせいグループ(4565)やMTG(7806)も値を上げました。また、年初からの株価が約▲80%下落した中村超硬(6166)が、値を飛ばしてストップ高となる反発となっています。

一方、ZUU(4387)が大幅安となり、約1カ月半前に付けた年初来高値(上場来高値)から約半値の水準まで下落しました。

青山 諭志