1月に入り、本格的に冬が到来しました。

季節の変わり目で体調を崩す方も少なくないかと思いますが、そんな中気になるのが医療費です。病院に行って、健康保険証を提示すると、医療費は原則3割負担となります。

そんな医療保険制度ですが、75歳以上の高齢者を対象に、より負担を軽減し、必要なサービスが受けられることはご存じでしたでしょうか。

自治体ごとに定められている保険料は異なりますが、比較的安価で医療が受けられることは高齢者にとってはうれしいものです。

今回は、都道府県ごとの後期高齢者医療制度の保険料について詳しく解説をしていきます。

併せて、年金収入が195万円の人の保険料モデルから都道府県別の保険料の違いについてみていきたいと思います。

1. 「後期高齢者医療制度」の対象者は?

日本では国民皆保険制度が整備されており、全ての国民が公的健康保険に加入しています。

その中でも後期高齢者医療制度は、原則として75歳以上の方を対象とした公的な健康保険制度です。

また、65歳以上で一定の障害が認定された場合には、他の保険と比較して任意で加入することが可能です。この制度は各都道府県に設置された後期高齢者医療広域連合によって運営されており、全ての市町村が参加しています。

保険料については、自治体の窓口で試算が可能ですので、気になる方は一度ご相談してみるとよいでしょう。

2. 後期高齢者医療制度の保険料率は?

2024年4月1日、今年度の後期高齢者医療制度の保険料率が決定しました。

厚生労働省の発表によると、被保険者一人当たり平均保険料額は全国平均で下記のとおりです。

2.1 【2024年度】後期高齢者医療制度「保険料率」と全国平均額

  • 被保険者均等割額の年額:5万389円
  • 被保険者均等割額の月額:4199円
  • 所得割率:10.21%
  • 平均保険料額の年額:8万4988円
  • 平均保険料額の月額:7082円

2022年度~2023年度は平均保険料額の月額は6575円でした。2024年度は7.7%の増加となっています。

さらに、2025年度の保険料率も増額されることが決定しています。

2.2 【2025年度】後期高齢者医療制度「保険料率」と全国平均額

  • 被保険者均等割額の年額:5万389円
  • 被保険者均等割額の月額:4199円
  • 所得割率:10.21%
  • 平均保険料額の年額:8万6306円
  • 平均保険料額の月額:7192円

2024年よりも1.6%増加となります。

上記はあくまでも全国平均であり、実際の後期高齢者医療制度の保険料は以下の2種類の保険料で個別に計算されます。

  • 均等割額:被保険者が均等に負担する保険料
  • 所得割額:被保険者の前年の所得に応じて負担する保険料

ご自身の年収なら保険料がどれくらいになるのか、確認しておきましょう。

参考までに、次章で年金収入195万円の人をモデルとして全国の保険料を比較しています。

3. 後期高齢保険料が一番高いのはどの都道府県?

ここからは、年金収入195万円の人の保険料(月額)を都道府県別に確認していきましょう。

3.1 【2024年度】年金収入195万円の人の保険料モデル

【写真全2枚中1枚目】年金収入195万円の人の2024年度の保険料例。2枚目は2025年度モデルで比較1/2

年金収入195万円の人の2024年度の保険料例

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

  • 全国:5411円
  • 北海道:6025円
  • 青森県:5170円
  • 岩手県:4583円
  • 宮城県:5025円
  • 秋田県:4808円
  • 山形県:5017円
  • 福島県:4937円
  • 茨城県:5125円
  • 栃木県:4883円
  • 群馬県:5317円
  • 埼玉県:4858円
  • 千葉県:4775円
  • 東京都:5044円
  • 神奈川県:5213円
  • 新潟県:4633円
  • 富山県:5033円
  • 石川県:5409円
  • 福井県:5458円
  • 山梨県:5685円
  • 長野県:4845円
  • 岐阜県:5167円
  • 静岡県:5033円
  • 愛知県:5858円
  • 三重県:5212円
  • 滋賀県:5119円
  • 京都府:5886円
  • 大阪府:6211円
  • 兵庫県:5812円
  • 奈良県:5667円
  • 和歌山県:5808円
  • 鳥取県:5608円
  • 島根県:5345円
  • 岡山県:5500円
  • 広島県:5211円
  • 山口県:6124円
  • 徳島県:5792円
  • 香川県:5617円
  • 愛媛県:5460円
  • 高知県:5833円
  • 福岡県:6357円
  • 佐賀県:5967円
  • 長崎県:5508円
  • 熊本県:6196円
  • 大分県:6184円
  • 宮崎県:5458円
  • 鹿児島県:6275円
  • 沖縄県:5913円

保険料がもっとも高いのは福岡県で6357円で、もっとも低いのは岩手県で4583円でした。

年金の収入がモデル例よりも高い人の場合、これよりも高い保険料となる可能性があります。

続いて、2025年度の保険料も都道府県別に見ていきましょう。

3.2 【2025年度】年金収入195万円の人の保険料モデル

【写真全2枚中2枚目】年金収入195万円の人の2025年度の保険料例2/2

年金収入195万円の人の2025年度の保険料例

出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和6・7年度の保険料率について」をもとにLIMO編集部作成

  • 全国:5673円
  • 北海道:6325円
  • 青森県:5415円
  • 岩手県:4808円
  • 宮城県:5216円
  • 秋田県:5042円
  • 山形県:5283円
  • 福島県:5056円
  • 茨城県:5358円
  • 栃木県:4991円
  • 群馬県:5567円
  • 埼玉県:5067円
  • 千葉県:5008円
  • 東京都:5355円
  • 神奈川県:5440円
  • 新潟県:4850円
  • 富山県:5033円
  • 石川県:5573円
  • 福井県:5458円
  • 山梨県:6003円
  • 長野県:5156円
  • 岐阜県:5400円
  • 静岡県:5275円
  • 愛知県:6117円
  • 三重県:5475円
  • 滋賀県:5371円
  • 京都府:6180円
  • 大阪府:6495円
  • 兵庫県:6134円
  • 奈良県:5833円
  • 和歌山県:6125円
  • 鳥取県:5892円
  • 島根県:5618円
  • 岡山県:5758円
  • 広島県:5438円
  • 山口県:6408円
  • 徳島県:6033円
  • 香川県:5892円
  • 愛媛県:5719円
  • 高知県:6100円
  • 福岡県:6641円
  • 佐賀県:6250円
  • 長崎県:5792円
  • 熊本県:6259円
  • 大分県:6509円
  • 宮崎県:5675円
  • 鹿児島県:6592円
  • 沖縄県:6410円

保険料がもっとも高いのは福岡県で6641円、もっとも低いのは岩手県で4808円となりました。

一定の要件を満たす場合は「後期高齢保険料」は年金から天引きされます。後期高齢保険料の負担が増えることで、年金の手取り額にも影響が出ることを覚えておきましょう。

また、同じ年収でも都道府県によって保険料が異なるため、個人差があることにも注意が必要です。

4. 計画的な老後準備を

今回は、後期高齢者医療保険制度について詳しく見ていき、都道府県別の保険料も比較してみました。

後期高齢者医療保険があることはありがたいものの、年齢を重ねるごとに健康リスクは高くなりますよね。

病気やケガでの医療費、介護が必要になった時の費用など、予期せぬ支出も増える可能性があるのです。場合によっては大きな負担になりかねません。

だからこそ、今から備えておくのが大切です。今の保険が老後も役立つか、しっかり確認しておくことがポイントです。

健康なうちに対策しておかないと、いざという時に新しい保険に加入できない場合もあるので、早めに見直しをしておきましょう。

さらに、老後の資金も準備しておきたいところです。NISAやiDeCo(イデコ)、個人年金保険など、資産運用や貯蓄に取り組む方法もいろいろあります。

もちろん、投資にはリスクが伴いますが、長期的に運用することでそのリスクも少しは抑えられるでしょう。

将来の不安を減らすためにも、今から自分に合った方法でコツコツ準備を始めましょう。

参考資料