日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況」によると、NISA口座は2024年6月末時点ですでに約2428万口座開設されており、今や日本人にとっても馴染み深いものになってきました。
以前は「投資」というと一部の資産家だけがしているもので、気軽に取り入れるにはハードルが高いと感じる方も多かったと思います。
NISA制度の導入により、投資は私たちにとって非常に身近なものになりつつあります。人生100年時代といわれる中で、低金利の銀行預金だけで十分な資産を築くことは難しくなってきました。
ファイナンシャルアドバイザーとして勤務する筆者は「NISA制度」の活用は、資産を築く上で重要な選択肢の一つだと考えています。
そんな世間の関心が高い「NISA制度」ですが、この記事では改めて2024年から始まった「新NISA制度」について見ていきましょう。
1. 【まもなく1年】新NISA制度が2024年よりスタート
2024年より新NISAが開始されましたが、本章では、新NISA制度の概要を紹介していきます。
1.1 「新NISA」の概要を一覧でチェック
1.2 「新NISA」の制度内容
2024年からスタートした新NISAでは、従来の枠が「成長投資枠」と「つみたて投資枠」に変更され、両方を併用することができるようになりました。
成長投資枠
- 年間投資上限額:240万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:上場株式・投資信託など
つみたて投資枠
- 年間投資上限額:120万円
- 非課税保有期間:無期限
- 投資対象商品:投資信託やETF
新しいNISA制度では、非課税保有限度額(総枠)が1800万円に設定され、その内訳として「成長投資枠」は1200万円で、これらの枠は再利用可能です。
年間の投資上限額が増加し、非課税保有限度額が新たに設けられ、さらに恒久化されることで、長期的な積立投資がより行いやすくなりました。
なお、一般NISA・つみたてNISAは2023年末で新規投資が終了していますが、既に非課税口座に保有している商品は、新しい制度の非課税限度額外枠にて引き続き管理されています。